Archive by category 下級裁判所(行政事件)

【行政事件:損害賠償請求控訴事件(原審・大阪地方裁判 所平成26年(行ウ)第118号)/大阪高裁/平28・10・14/平28(行コ)130 】分野:行政

判示事項(by裁判所):
東日本大震災により発生した災害廃棄物の処理施設の整備事業を対象とする補助金の交付が違法であるとはいえないとされた事例

要旨(by裁判所):環境省が,東日本大震災により大量に発生した災害廃棄物の処理能力の増強及び広域処理を促進するため,「災害廃棄物の受入条件の検討や被災地とのマッチングを実施したものの,結果として災害廃棄物を受け入れることができなかった場合であっても返還を要しない」との方針の下,災害廃棄物の受入れの可能性がある処理施設の整備事業を対象として交付することとしていた補助金を,災害廃棄物の受入れの可否を検討するにとどまり,上記方針にいう「災害廃棄物の受入条件の検討」を行わず,結果として災害廃棄物を受け入れなかった堺市に対して交付したことは,災害廃棄物が放射性物質により汚染されているとの懸念からその処理が進まない状況の下で上記補助金の利用を容易にし災害廃棄物の広域処理を促進するため上記のような交付方針が定められたことなど判示の事情の下では,違法であるということはできない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/948/086948_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86948

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【行政事件:食品衛生法に基づく水俣病の法定調査等の義 務付け行政訴訟等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成26 (行ウ)第224号)/東京高裁/平28・7・21/平28(行コ)47】分野: 政

判示事項(by裁判所):
食品衛生法58条2項所定の調査と抗告訴訟の対象

要旨(by裁判所):食品衛生法58条2項所定の調査は,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらない。

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http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/947/086947_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86947

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【行政事件:仮の差止め申立て事件/大阪地裁/平29・2・23/ 28(行ク)453】分野:行政

判示事項(by裁判所):
医師法7条2項に基づく医業の停止処分又は戒告処分の仮の差止めの申立てにつき,行政事件訴訟法37条の5第1項所定の「償うことのできない損害」を生ずるおそれがあるとは認められないとされた事例

要旨(by裁判所):仮に申立人に対して医業の停止処分がされたとしても,申立人が直ちにその取消訴訟を提起し,併せてその執行停止を申し立てることにより,申立人が実際に医業を停止すべき日までにその執行が停止されることが十分に見込まれるというべきであり,医業の停止処分により患者やその家族との信頼関係が損なわれるなどの原告が主張する事態が生ずるおそれがあるとは認められないし,医業の停止処分又は戒告処分による名誉や信用の低下についても,申立人が医師としての活動を続けられなくなるなど,これにより金銭賠償による回復が不可能又は著しく困難な損害が生ずるおそれがあるとはいえないから,本件の事情の下では,医業の停止処分又は戒告処分がされることにより「償うことのできない損害」を生ずるおそれがあるとまでは認められない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/941/086941_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
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【行政事件:遺族補償給付不支給処分取消等請求事件/東 地裁/平28・12・21/平25(行ウ)606】分野:労働

事案の概要(by Bot):
本件は,原告ら(以下では,それぞれ,原告P1を「原告P1」,同P2を「原告P2」という。)が,同人らの子であるP3(以下「亡P3」という。)がP4株式会社(以下「本件会社」という。)で勤務していたところ,上司によるパワー・ハラスメント(以下「パワハラ」という。),差別的な評価,上司との軋轢,退職強要,配置転換,長時間労働,病気やケガに当たるけいれん発作など業務上の原因で,大うつ病性障害を発病し,自殺したと主張して,厚木労働基準監督署長(以下「本件監督署長」という。)に対し,労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という。)に基づき遺族補償給付及び葬祭料の支給を申請したところ,本件監督署長がこれらを支給しない旨の処分(以下「本件各処分」という。)をしたことから,その取消しを求める事案である。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/940/086940_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86940

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【行政事件:租税協定に基づく情報交換要請取消等請求事 件/東京地裁/平29・2・17/平25(行ウ)618等】分野:行政

判示事項(by裁判所):
1所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール共和国政府との間の協定26条1項及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とオランダ王国との間の条約25条1項に基づき,我が国が要請国としてする情報の要請行為と抗告訴訟の対象
2所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール共和国政府との間の協定26条1項及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とオランダ王国との間の条約25条1項に基づき,我が国が要請国としてする情報の要請行為により情報を交換されない地位にあることの確認並びに上記協定及び上記条約に基づき得られた資料を利用されない地位にあることの確認を求める訴えの適否

要旨(by裁判所):1所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール共和国政府との間の協定26条1項及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とオランダ王国との間の条約25条1項に基づき,我が国が要請国としてする情報の要請行為は,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらない。
2所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール共和国政府との間の協定26条1項及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とオランダ王国との間の条約25条1項に基づき,我が国が要請国としてする情報の要請行為により情報を交換されない地位にあることの確認並びに上記協定及び上記条約に基づき得られた資料を利用されない地位にあることの確認を求める訴えは,公法上の法律関係に関する予防的確認の訴えとして,不適法である。

(PDF)
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【行政事件:α西地区第一種市街地再開発事業に係る資産 額請求控訴事件/東京高裁/平28・12・15/平28(行コ)138】分野:行 政

判示事項(by裁判所):
第一種市街地再開発事業の完成の期待と都市再開発法80条1項にいう「相当の価額」

要旨(by裁判所):第一種市街地再開発事業を起因とする施行地区内の宅地の価格の上昇は,再開発事業による市街地の活性化,利便性の向上等又はこれに対する期待に伴う価値の増分として,都市再開発法80条1項所定の評価基準日までに,施行地区内の同法73条1項3号にいう宅地のみならずその近隣周辺において同等に生じているときは,当該宅地の同法80条1項にいう「相当の価額」の算定において考慮されるべきものであると解されるが,上記価格の上昇が,当該宅地が再開発事業の施行される土地であることにより生じる同事業完成の期待に伴うものであるときは,同価値の増分は,評価基準日以降に生じる付加価値であり,個別的要因によって変動し得る不確定なものであって,施行地区内の土地全体に一般的,普遍的に及ぶ利益ではないから,当該宅地の同項にいう「相当の価額」の算定において考慮されるべきものではないと解するのが相当である。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/938/086938_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
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【行政事件:所得税納税告知処分取消請求控訴事件/東京 裁/平28・12・1/平28(行コ)219】分野:行政

判示事項(by裁判所):
1日本国内にある不動産を譲渡した者が所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)2条1項5号の非居住者に該当するか否かについて判断した事例
2日本国内に住所があると説明して住民票を提出するなどしていた売主に対する不動産の売買代金の支払につき,買主である不動産会社が所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)212条1項に基づく源泉徴収義務を負うか否かについて判断した事例

要旨(by裁判所):1日本国内にある不動産の売主がアメリカ合衆国の国籍及び社会保障番号を取得しており,同国発給の旅券を用いて日本に入国していること,日本での滞在期間が1年の半分に満たず,アメリカ合衆国にある住居において長男と生活していたことなどの事情に鑑みれば,日本の住民票等において日本国内に住所があるとされているとしても,その生活の本拠は,アメリカ合衆国内の住居にあったというべきであり,上記不動産の譲渡対価の支払日まで1年以上日本国内に居所を有していたということもできない以上,上記売主は,同日において,所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)2条1項5号の非居住者であったというべきである。
2所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)2条1項5号の非居住者である売主に対し,日本国内にある不動産の譲渡対価を支払う以上,買主である不動産会社は,同法212条1項に基づく源泉徴収義務を負っていたというべきであり,住民票等の公的な書類
に上記売主の住所が日本国内にある旨記載されているなどの事情があるとしても,上記売主が約1か月にわたりアメリカ合衆国に帰国して,以前に同国で生活していた旨を担当者に対して説明していたこと,上記売主が担当者に対して譲渡対価を26口に分割して同国所在の銀行の18口座に振り込むように依頼していたこと,譲渡対価の送金依頼書には同国内の住所が記入されていたことなど判示の事実関係の下においては,前記会社が,売主が非居住者であるか否かを確認すべき注意義務を尽くしたということはできず,その確認のために売主に対してその生活状況等を質問することが不動産の売買取引をする当事者間において取引通念上不可能又は困難であったということも,当該質問等をしても確認できない結果に終わったということもできないというべきであるから,買主の上記源泉徴収義務を否定すべき理由はない。

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http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/937/086937_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
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【行政事件:違法建築物除却命令義務付け請求事件/東京 裁/平28・2・12/平25(行ウ)833】分野:行政

判示事項(by裁判所):
10棟の建物から構成される共同住宅が建築基準法施行令1条1号にいう「一の建築物」に当たるものとは認められないとされた事例

要旨(by裁判所):10棟の建物から構成される共同住宅(各棟とも鉄筋コンクリート造地上6階,地下2階)について次(1)の〜(3)など判示の事情が認められるときは,社会通念上,一体性があるとはいえず,建築基準法施行令1条1号にいう「一の建築物」に当たらない。
(1)各棟ごとに屋根,柱,壁等を有しており,各棟を接続する通路は地下1階よりも上階に存在せず,地表部分のうち地上2階以上は各棟の間に約2.5mの離隔があることからすれば,外観上,それぞれ別個の建築物といえること。
(2)物理的に応力を伝える連結方法がされているのは地下2階のみであり,地下1階以上の接合部においては相互に応力を伝えない構造方法であるエキスパンションジョイントを用いられていることからすれば,構造上の独立性を有すること。
(3)居住者は,平常時の利用方法において,一部の棟に存在するエントランス部分や利便施設を共用するが,各棟の住居部分には独立した専用設備が設けられ,居住者が相互に共用するという要素に乏しく,避難経路に関して個別性が確保されており,機能上の一体性の程度は必ずしも高いものではないこと。

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http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/912/086912_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86912

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【行政事件:納税告知取消請求事件/東京地裁/平28・7・19/ 26(行ウ)498】分野:行政

判示事項(by裁判所):
破産するに至った営業者が匿名組合契約を締結した匿名組合員に対して利益の分配として支払をしていた金銭につき,当該支払が「匿名組合契約に基づく利益の分配」(所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)210条,161条12号,174条9号)に該当し,営業者には,同法210条,212条1項,3項の規定に基づき,源泉徴収義務があるとされた事例

要旨(by裁判所):破産するに至った営業者が匿名組合契約を締結した匿名組合員に対して利益の分配として支払をしていた金銭につき,仮に,その支払の全てが営業者により粉飾された損益計算に基づくものであり,客観的評価においては,匿名組合契約上,匿名組合員に対して利益の分配として行うことができない支払であったとしても,営業者が匿名組合員に対して出資の払戻しではなく利益の分配として金銭を交付し,匿名組合員においても利益の分配として当該金銭を受領したものと取り扱われていたことが明らかであり,また,現時点に至るまで,匿名組合契約の当事者間において,当該支払行為は利益の分配ではなく出資の払戻しとして取り扱うべきである旨の性質決定が改めて行われ,それに沿った清算処理等が行われたとの事情はうかがわれないことからすると,当該支払は「匿名組合契約に基づく利益の分配」(所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)210条,161条12号,174条9号)に該当し,営業者には,同法210条,212条1項,3項の規定に基づき,源泉徴収義務があるとされた事例

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http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/911/086911_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86911

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【行政事件:所得税決定処分等取消請求事件/東京地裁/平2 9・1・31/平24(行ウ)809】分野:行政

判示事項(by裁判所):
租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のもの)40条の4第1項所定の居住者に係る外国関係会社が同項所定の特定外国子会社等に該当する場合において,同項所定の課税対象留保金額の算定の基礎となる同条2項2号所定の未処分所得の金額の計算における租税特別措置法施行令(平成18年政令第135号による改正前のもの)25条の20第1項に規定する同施行令39条の15第1項1号に掲げる金額としての減価償却費の算出につき,当該特定外国子会社等がその決算において作成した損益計算書に基づいて行うべきものであり,居住者が事後に修正した損益計算書に基づいて行うことができないとされた事例

要旨(by裁判所):租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のもの)40条の4第1項所定の居住者に係る外国関係会社が同項所定の特定外国子会社等に該当する場合において,当該特定外国子会社等がその決算において本店所在地国の法令に基づいて損益計算書を作成し,これに基づいて減価償却費の経理をしており,当該決算に当該国の法令の重大な違反があることはうかがわれないという判示の事情の下では,同項所定の課税対象留保金額の算定の基礎となる同条2項2号所定の未処分所得の金額の計算における租税特別措置法施行令(平成18年政令第135号による改正前のもの)25条の20第1項に規定する同施行令39条の15第1項1号に掲げる金額としての減価償却費の算出は,上記損益計算書に基づいて行うべきものであり,居住者が事後に修正した損益計算書に基づいてこれを行うことはできない。

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http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/896/086896_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86896

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【行政事件:労働保険料認定決定処分取消請求事件/東京 裁/平29・1・31/平26(行ウ)262】分野:行政

判示事項(by裁判所):
労働保険の保険料の徴収等に関する法律12条3項所定の事業に該当する事業に従事する労働者について労働者災害補償保険法7条1項1号の業務災害に関する保険給付等に係る支給処分がされたことを前提として,当該事業の事業主に対し,労働保険の保険料の徴収等に関する法律19条4項に基づく労働保険料の額の決定処分がされている場合に,当該決定処分の取消訴訟において,当該事業主が上記支給処分の違法を当該決定処分の取消事由として主張することの可否

要旨(by裁判所):労働保険の保険料の徴収等に関する法律12条3項所定の事業に該当する事業に従事する労働者について労働者災害補償保険法7条1項1号の業務災害に関する保険給付等に係る支給処分がされたことを前提として,当該事業の事業主に対し,労働保険の保険料の徴収等に関する法律19条4項に基づく労働保険料の額の決定処分がされている場合には,上記支給処分が取消判決等により取り消されたもの又は無効なものでない限り,当該決定処分の取消訴訟において,当該事業主が上記支給処分の違法を当該決定処分の取消事由として主張することは許されない。

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http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/895/086895_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86895

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【行政事件:課徴金納付命令取消請求事件/東京地裁/平29 1・13/平26(行ウ)460】分野:行政

判示事項(by裁判所):
1会社の取締役兼代表執行役が,公募増資を行うことについて,金融商品取引法166条2項1号にいう「業務執行を決定する機関」に当たるとされた事例
2会社の取締役兼代表執行役が,公募増資に必要な準備を開始するよう担当部下に指示する行為が,金融商品取引法166条2項1号にいう公募増資を「行うことについての決定」に当たるとされた事例
3会社と法律顧問契約を締結していた弁護士が,会社の業務執行を決定する機関が公募増資を行うことについての決定をしたことを「知った」(金融商品取引法166条1項4号)ものとされた事例

要旨(by裁判所):1会社の取締役兼代表執行役が,会社の職務分掌規程において業務執行の最高責任者とされ,実際の業務運営においても各部署の担当案件の重要事項につきその了承を得ることとされており,公募増資(会社の発行する株式及びその処分する自己株式を引き受ける者の募集)が会社の取締役会において可決されることが相当程度の蓋然性をもって見込まれる状況にあるなどの判示の事情の下においては,当該取締役兼代表執行役は,当該公募増資を行うことについて,実質的に会社の意思決定と同視されるような意思決定を行うことのできる機関として,金融商品取引法166条2項1号にいう「業務執行を決定する機関」に当たる。
2上記1の取締役兼代表執行役が,公募増資に必要な準備を開始するよう担当部下に指示する行為は,それが公募増資の形態や引受方式,調達金額や実施時期,実施までのスケジュール案等を具体的に示した証券会社からの提案に基づくものであり,当該指示以降,会社において,当該公募増資に係る情報が金融商品取引法166条1項に規定する重要事実に該当するとの認識の下で,情報の管理が厳重に行われているという事情の下においては,公募増資の実現を意図して,当該公募増資及びそれに向けた作業等を会社の業務として行う旨の決定をしたものとして,同条2項1号にいう公募増資を「行うことについての決定」に当たる。
3会社と法律顧問契約を締結していた弁護士が,会社の公募増資に係る有価証券届出書の記載事項についての相談を受ける際に会社から交付を受けた資料の中に,会社が公募増資の実施を予定している旨や,取締役会決議,有価証券届出書の提出等の具体的な日取り等のスケジュール案が記載されていることを確認したという事実関係の下においては,当該弁護士は,その確認によって,会社の業務執行を実質的に決定することのできるいずれかの機関において当該公募増資を行うことを実質的に決定したことを少なくとも未必的には認識したものとして,当該決定を「知った」(金融商品取引法166条1項4号)ものといえる。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/894/086894_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86894

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【行政事件:生活保護返還金決定処分等取消請求事件/東 地裁/平29・2・1/平27(行ウ)625】分野:行政

判示事項(by裁判所):
保護の実施機関である都道府県知事の権限の委任を受けた福祉事務所長が生活保護法63条に基づいて被保護者に対してした,同福祉事務所の職員の過誤により過支給となった生活保護費の全額を返還すべき額とする旨の決定が,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法とされた事例

要旨(by裁判所):保護の実施機関である都道府県知事の権限の委任を受けた福祉事務所長が生活保護法63条に基づいて被保護者に対してした,同福祉事務所の職員の過誤により過支給となった生活保護費の全額を返還すべき額とする旨の決定は,次の(1),(2)など判示の事情の下では,同福祉事務所長に与えられた裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして,違法である。
(1)上記決定に至る過程で,上記福祉事務所長において,同決定当時の上記被保護者の資産や収入の状況,その今後の見通し,過支給に係る生活保護費の費消の状況等の諸事情を具体的に調査し,その結果を踏まえて,上記生活保護費の全部又は一部の返還をたとえ分割による方法によってでも求めることが,同被保護者に対する最低限度の生活の保障の趣旨に実質的に反することとなるおそれがあるか否か,同被保護者及びその世帯の自立を阻害することとなるおそれがあるか否か等についての具体的な検討をしなかった。
(2)専ら上記福祉事務所の職員の過誤により相当額に上る生活保護費の過支給がされたのに,上記決定に当たり,上記の過誤に係る職員に対する損害賠償請求権の成否やこれを前提とした当該職員による過支給費用の全部又は一部の負担の可否についての検討がされなかった。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/893/086893_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86893

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【行政事件:固定資産税等賦課処分取消請求事件/東京地 /平28・10・13/平27(行ウ)543】分野:行政

判示事項(by裁判所):
1健康保険組合がその運営する事業の用に供するために所有する家屋の一部につき,地方税法348条2項第11号の4にいう「診療所において直接その用に供する固定資産」及び「政令で定める保健施設において直接その用に供する固定資産」に当たらないとされた事例
2地方税法348条4項にいう「事務所」の意義

要旨(by裁判所):1健康保険組合がその運営する事業の用に供するために所有する家屋のうち,健康づくりのサポート及びストレス解消を目的とするカルチャー教室として利用される頻度が高かった部分につき,地方税法348条2項第11号の4にいう「診療所において直接その用に供する固定資産」及び「政令で定める保健施設において直接その用に供する固定資産」とは,診療所や政令で定める保健施設として利用されることを常態とする固定資産をいうとした上,当該カルチャー教室の内容に照らして,その実質はレクリエーションの場を提供しているにすぎず,診療所や政令で定める保健施設である健康相談所などとして利用されることを常態としていたということはできないとして,同号所定の固定資産に当たらないとされた事例
2地方税法348条4項にいう「事務所」とは,同項所定の組合等が行う事業に関連して庶務,会計等のいわゆる現業に属さない総合的な事務を行う家屋をいう。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/865/086865_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86865

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【行政事件:更正すべき理由がない旨の通知処分取消請求 事件/東京地裁/平28・11・29/平27(行ウ)388】分野:行政

判示事項(by裁判所):
納税義務者が弁護士に委任して提起した所得税に関する訴訟の判決の確定後に過納金の還付及び還付加算金の支払を受けた場合において,弁護士費用の金額を上記過納金と上記還付加算金の各金額に応じて按分した上記還付加算金に対応する金額が,所得税法37条1項前段に規定する必要経費である「総収入金額を得るため直接に要した費用」に該当しないとされた事例

要旨(by裁判所):納税義務者が弁護士に委任して提起した所得税に関する訴訟の判決の確定後に過納金の還付及び還付加算金の支払を受けた場合において,当該判決が所得税に係る更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を取り消す旨の判決であるという判示の事情の下では,弁護士費用の金額を上記過納金と上記還付加算金の各金額に応じて按分した上記還付加算金に対応する金額は,所得税法37条1項前段に規定する必要経費である「総収入金額を得るため直接に要した費用」に該当しない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/864/086864_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86864

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【行政事件:更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請 求事件/大阪地裁/平28・10・26/平27(行ウ)238】分野:行政

判示事項(by裁判所):
1財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」の意義
2構造上区分された複数の独立部分からなる家屋の一部が課税時期に賃貸されていない場合において,賃貸されていなかった各独立部分が,財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」に当たらないとされた事例

要旨(by裁判所):1構造上区分された複数の独立部分からなる家屋の一部が課税時期に賃貸されていない場合において,賃貸されていなかった各独立部分が財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」に当たるためには,上記各独立部分の賃貸借契約が課税時期前に終了したものの引き続き賃貸される具体的な見込みが客観的に存在し,現に賃貸借契約終了から近接した時期に新たな賃貸借契約が締結されたなど,課税時期前後の賃貸状況等に照らし実質的にみて課税時期に賃貸されていたと同視し得ることを要する。
2構造上区分された複数の独立部分からなる家屋の一部が課税時期に賃貸されていない場合において,賃貸されていなかった各独立部分が賃貸されていない期間が最も短い場合でも5か月であることなど判示の事情の下では,上記各独立部分は,財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」に当たらない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/863/086863_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86863

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【行政事件:建築確認処分取消請求事件/東京地裁/平28・11 ・29/平26(行ウ)146】

判示事項(by裁判所):
斜面地に建築予定のマンションに係る建築計画が建築基準法55条1項の定める高さ制限に適合していないとされた事例

要旨(by裁判所):斜面地に建築予定のマンションに係る建築計画は,次(1)〜(3)など判示の事情の下では,建築基準法55条1項の定める高さ制限に適合していない。
(1)マンションの東面に相当する範囲につき,概ね標高29.3mの高さで建築物と地面とが接するよう切土がされることが計画されたが,その中央付近の一部については標高32.3mの高さに切土がされて残されることが計画された。
(2)標高32.3mの高さとして残されるのは,概ね1m四方の範囲に限られ,その余の部分は29.3mに切土されることになっていたことから,標高32.3mの高さとして残される部分は,その両側の地盤面とは連続性,一体性のない突起状の構造物を設けることが予定されていた。
(3)マンションの高さを算定する基準となる建築基準法施行令2条6号にいう「地盤面」(建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい,その接する位置の高低差が3mを超える場合においては,その高低差3m以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう。)の設定に当たり,上記突起状の構造物の上部を地面とみて高低差3m以内ごとの平均の高さにおける水平面が設定された。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/862/086862_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86862

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【行政事件:運転免許取消処分取消請求事件/東京地裁/平2 8・12・9/平27(行ウ)526】分野:行政

判示事項(by裁判所):
交差点の具体的形状を誤認した場合における交差点安全進行義務違反該当性

要旨(by裁判所):交差点を認識した車両等の運転者が,当該交差点の具体的形状を認識・把握することが客観的に可能であったにもかかわらず,これを誤認したため,交差道路を通行する車両等に気付かず,安全な速度と方法で進行すべき義務を怠った場合,当該行為は,当該交差点の状況に応じた安全進行をしなかったものとして,交差点安全進行義務(道路交通法36条4項)違反に該当する。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/861/086861_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86861

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【行政事件:障害基礎年金不支給決定取消等請求事件/大 地裁/平28・10・5/平27(行ウ)119】分野:行政

判示事項(by裁判所):
国民年金法(平成19年法律第109号による改正前)附則9条の2第1項に基づき老齢基礎年金の支給繰上げの請求をし,同条3項に基づき老齢基礎年金を支給されている者が,当該老齢基礎年金の支給繰上げの請求後に同法30条の3に基づく障害基礎年金の支給を請求した場合において,仮にその者が当該老齢基礎年金の支給繰上げの請求前に基準傷病による障害と他の障害とを併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至っていたとしても,同法附則9条の2の3が適用されるか。

要旨(by裁判所):国民年金法(平成19年法律第109号による改正前)附則9条の2第1項に基づき老齢基礎年金の支給繰上げの請求をし,同条3項に基づき老齢基礎年金を支給されている者が,当該老齢基礎年金の支給繰上げの請求後に同法30条の3に基づく障害基礎年金の支給を請求した場合において,仮にその者が当該老齢基礎年金の支給繰上げの請求前に基準傷病による障害と他の障害とを併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至っていたとしても,同法附則9条の2の3が適用され,上記障害基礎年金の支給の請求は認められない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/852/086852_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86852

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【行政事件:不動産取得税賦課処分取消請求事件/東京地 /平28・11・30/平27(行ウ)654】分野:行政

判示事項(by裁判所):
1地方税法73条の7第2号の3にいう「共有物の分割」の意義
2地方税法73条の7第2号の3にいう「分割前の当該共有物に係る持分の割合」の意義

要旨(by裁判所):1地方税法73条の7第2号の3にいう「共有物の分割」には,共有物である一個の不動産を現物分割する場合のみならず,共有物である複数の不動産を一括して分割の対象とし,現物分割,代金分割及び価格賠償の各種方法を適宜織り交ぜて行われる共有物の分割も含まれる。
2地方税法73条の7第2号の3にいう「分割前の当該共有物に係る持分の割合」とは,分割前の全ての分割対象共有物を通じた持分価格の割合を指す。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/851/086851_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86851

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