【労働事件:地位確認等請求控訴事件/東京高裁/平27・11・ 5/平27(ネ)3108】分野:労働

事案の概要(by Bot):
本件は,控訴人(被告)において雇用され,定年を迎えた被控訴人(原告)が,控訴人に対し,平成24年法律第78号による改正前の高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年法)9条2項所定の「継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準」(継続雇用基準)を満たす者を採用する旨の制度(高齢再雇用制度)により再雇用されるべきであり,控訴人は再雇用すべき義務があるのにしなかったものであるから,解雇権濫用法理が類推適用され,不採用通知は控訴人の権利濫用であり,平成25年4月1日以降の再雇用契約が成立する旨主張して,労働契約上の権利を有する地位にあることの確認並びに同契約に基づく月額賃金として平成25年4月から本判決確定の日まで毎月24日限り22万1400円及びこれに対する各支払日の翌日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。原審は,争点とされている平成23年度の人事評価における「営業・業務実績」,
「業務プロセス」及び「顧客志向」の各評価項目の評価並びに面接試験の評価に関し,少なくとも「営業・業務実績」の評価項目については,控訴人による評価が人事評価の裁量権の範囲を逸脱した不当なものであり,平成22年度と同様の評価をするのが相当であると認められ,そうすると,上記人事評価の他の各評価項目の評価及び面接試験の評価に関する控訴人の主張を前提としても,被控訴人は控訴人の高齢再雇用制度における所定の継続雇用基準を満たしているものと認められる,したがって,高年法の趣旨等に鑑み,控訴人と被控訴人との間において,被控訴人の定年後も控訴人の高齢再雇用制度に基づき再雇用されたのと同様の雇用関係が存続しているとみるのが相当であり,その期限や賃金等の労働条件については,控訴人の高齢再雇用制度の定めに従うことになるなどとして,被控訴人の請求をいずれ(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/730/085730_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail6?id=85730