【下級裁判所事件:現住建造物等放火,殺人/福岡高裁1刑/ 平29・7・20/平29(う)89】結果:棄却

結論(by Bot):
以上からすると,本件においては,被告人が,本件火災の発生に相当接着した時間帯に本件居宅にいた上,その当時,金策に方途が尽きた状態であり,本件火災前には,インターネットで火災や生命保険,火災保険に関する情報を検索し,本件火災後には,A及びBを被保険者とする生命保険に多大な関心を示していたことが認められ,自は不合理なものということができる。これらを総合すると,被告人が本件火災とそれに伴うA及びBの死亡に関与している高い蓋然性が認められ,他方で,本件火災が,A及びBによる失火を含む電気火災による自然発火の可能性が低いことを併せ考慮すると,本件火災は被告人が原因を作ったものであり,それはA及びBを殺害して保険金を取得することにあったと認定することができる。所論は,原判決は,本件居宅に第三者の侵入が容易でないことから,第三者による失火及び放火の可能性を否定しているが,玄関,勝手口及び屋内倉庫の出入口が施錠されていたとしても,ガラス窓を破って侵入することは困難ではなく,窓の施錠状況も不明であるから,第三者による失火及び放火の可能性は否定できない,出火場所付近に,失火につながる痕跡が残っていなかったことから,失火がなかったとは推認できないし,Aが,被告人の物音で目を覚まし,用事を済ませて再び就寝した可能性も否定できず,Aが終始就寝中であったとはいえないから,Aらの失火の可能性を否定できない,という。しかし,については,被告人が,A及びBを殺害するため,本件居宅に放火したことは,証拠から認められる間接事実から,かなり高い蓋然性をもって,それを肯定することができる。それに対して,第三者が本件居宅に侵入して放火に及んだり,第三者による失火で本件火災が発生したりしたというのは,抽象的な可能性をいうものにすぎない。そのような可能性によって,証拠から認定できる間(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/010/087010_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=87010