【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平30・6 7/平29(行ケ)10061】

裁判所の判断(by Bot):

1本件訂正発明について
(1)本件訂正発明は,前記(第2の2)のとおりである。
(2)本件明細書には,次のような記載がある。
ア技術分野及び発明の背景
本発明は,液体因子VII組成物,特に活性因子VIIポリペプチド(因子VIIaポリペプチド)を含む組成物のウイルス安全性を向上させる新しい方法に関する。(【0001】)因子VII(FVII),血漿糖タンパク質を含む,凝血プロセスに含まれる種々の因子が特定されてきた。止血プロセスは,血管壁の傷害によって血流にさらされる組織因子(TF)と,因子VIIタンパク質総量の約1%に相当する量で血流中に存在する因子VIIaとの間の複合体の形成によって開始される。因子VIIは,単鎖酵素前駆体として主として血漿中に存在する。因子VIIは,FXaによって二本鎖に切断され,活性化された形態,因子VIIaになる。組み換え型の活性化因子VIIa(rFVIIa)は,促進性止血剤として開発されてきた。rFVIIaの投与は,抗体形成が原因で他の凝固因子産物での治療ができない,出血を伴う血友病患者において急速かつ非常に効果的な促進性止血反応を与える。また,因子VIIの欠乏を伴う患者の出血や正常な凝固系をもっているが過剰な出血を伴う患者は,因子VIIaでうまく治療することができる。(【0002】)因子VIIの精製および取り扱いは,分子の分解の可能性があるので慎重に行わなければならない。因子VIIおよび因子VIIaは大きな分子であり(分子量およそ50kD),精製および濾過中のせん断力による機械的分解を受けやすい。さらに,因子VIIaは,因子VIIaを含む他のタンパク質を分解する活性タンパク質分解酵素である。因子VIIaの分解は,因子VIIaの重鎖における切断,特に分子内の第290および315番目のアミノ酸での切断を主として伴う。(【0(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/805/087805_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=87805