【下級裁判所事件:詐欺被告事件/富山地裁刑事部/平30・5 24/平30(わ)35】

主文(by Bot):
被告人を懲役1年6か月に処する。この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。
理由
【犯罪事実】被告人は,A県議会議員として,A県議会の会派であるB党A県議会議員会(以下「本件会派」という。)に属し,本件会派は,A県から政務調査費(平成25年3月1日以降の名称は政務活動費。以下その前後を区別せず「政務活動費」という。)の交付を順次受け,本件会派の代表者名義により,領収証等の写しを添付した政務活動費に係る収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)をA県議会事務局に提出していたものであるが,A県においては,その年度において交付を受けた政務活動費からその年度に行った政務活動による支出の総額を控除して残余がない場合にはその返還を免れる一方,残余がある場合は会派の代表者が当該残余額に相当する額を返還することとなることを条件として,会派に対し政務活動費を交付していたところ,資料購入費の名目で富山県南砺市所在の書店「C」から書籍を購入した旨の同書店発行名義の架空の領収証を利用し,本件会派の代表者をして同領収証の写しを添付した収支報告書を作成させた上,同事務局に提出させ,同事務局長らを欺いて本件会派の代表者による同領収証に係る金額に相当する政務活動費の返還を免れさせようと考え,第1別表1(添付省略)記載のとおり,同書店発行名義の領収証11通を準備するなどして,本件会派の当時の代表者であるDをして本件会派が同領収証に係る金額を政務活動費として支出した旨の同領収証の写しを添付した収支報告書を作成させた上,真実は,同領収証に係る支出は存在しないのに,これがあるように装い,平成24年5月1日,富山市ab番c号A県議会議事堂内の同事務局において,同事務局職員を介して同事務局長に提出させ,同日,同所において,同事務局長らをして,同収支報告書に添付された同領収証の(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/817/087817_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=87817