【知財(不正競争):不正競争行為差止等請求控訴事件/知財 高裁/平30・7・3/平30(ネ)10013】控訴人:東京機工(株)/被控訴人 (株)伊藤鐵工所

事案の概要(by Bot):
本件は,控訴人が,被控訴人が控訴人から示された控訴人の営業秘密である本件原告製品に関する技術情報を用いて,不正の利益を得る目的又は控訴人に損害を加える目的で模倣品を第三者に製造させたことが不競法2条1項7号の不正競争に当たり,被控訴人が本件原告製品に関する技術情報を用いて模倣品を第三者に製造させて控訴人の商機を奪ったこと,及び被控訴人が控訴人との間の継続的取引を猶予期間を置くなどの配慮をせずに解消したことが取引上の信義則に基づく義務の不履行に当たり,仮に,本件原告製品に関する技術情報が営業秘密に当たらないとしても,被控訴人が本件原告製品に関する技術情報を用いて模倣品を第三者に製造させ,控訴人との継続的取引を解消したことが民法709条の不法行為に当たると主張して,被控訴人に対し,不競法3条1項に基づく前記第1の2記載の各サイレンサーの製造・販売の差止め,同条2項に基づく同各サイレンサーの廃棄を求めるとともに,不法行為(不競法4条及び5条2項,民法709条)又は債務不履行に基づく損害賠償金5000万円及び弁護士費用500万円並びにこれらに対する不法行為の後の日又は催告の後の日である平成27年4月18日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
原審は,本件原告製品に関する技術情報は控訴人の営業秘密に当たらない,被控訴人が取引上の信義則に基づく義務に違反したとはいえない,被控訴人が不法行為責任を負うべき事情があるとはいえないとして,控訴人の請求をいずれも棄却した。 そこで,控訴人が原判決を不服として控訴した。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/870/087870_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=87870