【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平23・6・29/平22(行ケ)10318】原告:不二精機(株)/被告:明晃化成工業(株)

裁判所の判断(by Bot):
本件審決は,甲1発明は,本体側ケース部材31の突片部37も,蓋側ケース部材32の突片部57も,側面部を延伸した平面上に形成されており,蓋側ケース部材32の突片部57が本体側ケース部材31の突片部37の外側に位置するとともに,蓋側ケース部材32を閉じたときは,蓋側ケース部材32の側面部52も本体側ケース部材31の側面部34の外側に位置するものであって,支持軸38を突片部37の内面に突出形成したのでは,支持軸38を突片部57の軸受孔58に嵌合することができず,甲2ないし16を参酌しても,甲1発明においてそのような変更をする動機付けは見いだせないとして,相違点2は,当業者が容易に想到し得たということはできないと判断する。しかし,上記判断は,以下のとおり誤りである。
ア 前記のとおり,甲1発明は,蓋側ケース部材32と本体側ケース部材31とを閉じたときに,蓋側ケース部材32の両側面部52が本体側ケース部材31の両側面部34の外側に位置する,いわゆる「外カバー構造」であり,本体側ケース部材31の両側面部34を延伸した平面上に突片部37が形成され,蓋側ケース部材32の突片部57も両側面部52を延伸した平面上に形成されるという構成が採用され,蓋側ケース部材32の突片部57が本体側ケース部材31の突片部37の外側に位置することとなるため,突片部37に形成される支軸部38は,対向内面ではなく外面に突出して形成されている。
イ ところで,本件特許出願日より前に頒布された刊行物である甲2,13によると,本体側及び蓋側の側面部を延伸した平面上に突片部(ヒンジ部)が形成されるという構成は広く知られていたと認められる。また,同様の刊行物である甲14や15には,本体側と蓋側の突片部(ヒンジ部)の一方又は双方が側面部を延伸した平面上ではない位置に形成されている構成も開示されており(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110630102042.pdf



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