【下級裁判所事件:殺人未遂事件/高知地裁刑事部/平24・7・11/平23(わ)406等】

主文(by Bot):
被告人を懲役7年6月に処する。
理由
【犯罪事実】被告人は,漁師仲間であったA(当時41歳)から,Aの従弟が刑務所を出所したら,被告人の長男の家に行かせるなどと言われたことに腹を立て,同人とけんかになりかけたことがあるなど,Aらから長男家族へ危害を加えられる不安を抱えていた。被告人は,平成23年9月19日,Aから誘われて,同じく漁師仲間であったB(当時48歳)と一緒に飲酒するうち,些細なことから,A及び同人を擁護するBと激しい口論になった。被告人は,その口論の最中に,Aが「孫も子も俺が行ってバラバラにしたる。」などと言ったことから,Aを絶対に許さないという気持ちになり,Aを擁護するBが「いつでもやっちゃる。」などと言うので,AとともにBに対しても攻撃する意思を固めた。そこで,被告人は,自宅に戻り,倉庫に保管してあった刀(以下「本件刀」という。)を手に取りA及びBを追った。被告人は,同日午後6!
時30分ころ,高知県安芸郡東洋町の路上において,第1振り向いたAに対し,同人が死ぬ危険性が高いことをわかった上で,あえて,本件刀で同人の頭部付近を切りつけたが,同人に同刀を取り上げられたため,同人に加療約2週間を要する左側頭部切創の傷害を負わせたにとどまり,第2同じく振り向いたBに対し,同人が死ぬ危険性が高いことをわかった上で,あえて,本件刀で同人の頭部付近を切りつけたが,前記第1のとおりAに同刀を取り上げられたため,Bに加療約1週間を要する見込みの左側頭部切創及び加療約1か月間を要する見込みの頭蓋骨骨折の傷害を負わせたにとどまったものである。
【証拠の標目】(省略)
【補足説明】
1 弁護人及び被告人は,被害者両名に対する殺意を争うが,当裁判所は,これらをいずれも認められると判断した。以下,その理由を説明する。
2 被告人が凶器として用いた本件刀は,刃渡りが約38.9センチメ(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120828143100.pdf



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