【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平24・5・31/平23(行ケ)10208】原告:サン・ケミカル・コーポレーション/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):
ア上記(1)認定の事実によれば,本願発明は,ウェットトラップ印刷法に関して,従来,これによって生じる課題(色の汚濁の防止,印刷時間の長期化の防止等)の解決を目的としたものであり,その要件として,「前記一番目のインク層から前記希釈剤の一部が蒸発することにより,前記インク付けステーションで前記被印刷体に塗布された一番目の液体インク層の粘度が増加し,前記被印刷体が前記インク付けステーション間を移行する際,前記一番目のインク付けステーションから間隔を置いて位置する次のインク付けステーションにおいて前記一番目のインク層上に塗布される前記二番目の液体インクをウェットトラップするように,一番目のインクの粘度が二番目のインクの粘度よりも高くされる。」との構成を含んでいる。これに対して,引用発明は,段ボールシートに,特性の異なる複数種類のインキで印刷ができる印刷装置に関するものである。粘度の低い速乾性のインキは乾燥するまでのタイムラグなしで,直ちにシートSを後加工ラインに送り込むことができる利点がある反面,印刷\xA1
面に艶がなく商品価値が低く,インキを絶えず流動させなければ固まってしまう等の問題があり,粘度の高いインキは,印刷面に艶があり商品価値の高い印刷が望めるが,紙に付着したインキの乾燥に要する時間は長く,インキを練りながら下流側のロールに順に受け渡すため,版胴の凸部に均一にインキを供給することができず,印刷のインキ斑,ロールの左右での色振れ,ゴースト等の問題があり,引用発明は,上記の課題を解決するため,使用するインキのタイプの異なる印刷ユニットを複数並べ,夫々印刷ユニットによる印刷の長所を生かして,べた刷りも,細線印刷も美しく仕上げることのできる印刷装置に関する発明である。そして,引用発明は,課題解決の手段として,種類の異なる複数基の印刷ユニットが,段(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120605164404.pdf



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