事案の概要(by Bot):
次のように補正するほかは,原判決の事実及び理由中の第2に記載のとおりであるから,これを引用する。
1原判決3頁1行目の次に行を改めて次のように加える。
「原審は,控訴人の請求のうち,亡AのB又はBの理事長に対する貸付金債権は相続開始時に存在しないので相続税の課税対象財産ではないとして,本件更正処分(ただし,平成21年1月7日付け裁決による一部取消し後のもの)及び本件賦課決定処分(ただし,平成21年1月7日付け裁決による一部取消し後のもの)の一部の取消しを求める部分を認容したが,C不正使用金債権及びD不正使用金債権
は相続開始時に相続財産として存在していたので相続税の課税対象財産になると認めて,控訴人のその余の請求を棄却した。これに対し,控訴人が控訴をした。」
2原判決14頁16行目の次に行を改めて次のように加える。
「仮に,亡Aが生前にC不正使用金債権の返還を請求する意思を有していたならば,少しずつでも返還するよう催告するなどしたはずである。亡Aが債権回収行為をしなかったということは,亡Aによる黙示的な贈与又は免除の意思表示があったものというべきである。また,亡AとCは親子関係にあるので相続が発生すれば,C不正使用金債権は相続による混同で債権は消滅し,以後Cに対しては何らの金銭的な請求ができなくなる。このことからすれば,Cの債務消滅利益分については,亡AからCに対し贈与があったと認めることができる。さらに,亡AがCに対し不正使用金の返還請求をしなかったということは,Cは亡Aから不正使用金相当分の特別受益を受けていたものと評価できる。そして,亡Aは,死後,子らの間で不正使用金の返還をめぐって紛争が生じることを望んでいなかったと想像される。したがって,亡Aは,Cの不正使用金については持ち戻す必要がないものとして,贈\xA1
与又は免除の意思表示をしたものと解するのが合(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120611111300.pdf
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