事案の概要(by Bot):
1 事案の概要は、次項において当審における控訴人の主張を付加するほかは、原判決「事実及び理由」の「第2事案の概要」の1及び2に記載のとおりである。
2 当審における控訴人の主張
(1)制裁解雇事由の有無(争点①)について
ア 軍隊としての性質にかんがみると、在日米軍のすべての部隊あるいは職場においては、厳重に規律、秩序を維持することが必要であるから、上司に反抗し、危害を加える旨の言動をなすことは厳重に取り締まられなければならない。他人に対する物理的な攻撃が行われるか又はその現実的な危険がある場合のみならず、発言の内容や状況等に照らして業務又は規律の保持に悪影響を及ぼす場合も同様である。また、被控訴人は車両整備等を任務としていたところ、上司の命令に従わずに不正な整備や不十分な作業がされると重大な事故に繋がり、多くの人命が奪われることにもなりかねないし、工具等の武器となりうるものも常に保持している状況にあった。このような特殊性を踏まえると、原判決のように制裁解雇事由を限定的に解釈するのは相当ではなく、文字どおり「規律の保持に悪影響をあたえる粗野な言動」であれば、その程度を問わず制裁解雇事由に該当するというべきである。
イ 原判決は、本件発言に関するP2の原審供述を全面的には採用することができないものとした。P2の原審供述は、具体性及び迫真性に富むものであり、供述に変遷もみられず、P3の原審供述とも符合する。P2が虚偽の供述を行う動機はない。本件発言に関するP2の原審供述は全面的に信用することができる。
ウ 原判決は、本件発言に関する被控訴人の原審における供述を採用することができるものとした。被控訴人の原審供述は、不自然なものである上に客観的事実と符合しないから、信用することができない。
エ 原判決は、海兵隊がP4の生命・身体を保護する措置を執った形跡がないとして、本件発言(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120622173621.pdf
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