【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平25・7・11/平24(行ケ)10318】原告:コーニンクレッカフィリップス/被告:特許庁長官

本件は,拒絶査定不服審判請求を不成立とした審決取消訴訟である。争点は,①補正発明に係る進歩性の判断の誤りの有無,②手続違背の有無,③補正前発明に係る進歩性の判断の誤りの有無である。以下「特許法」を単に「法」と表記する。
1 特許庁における手続の経緯
本件出願は,平成17年7月21日(優先権主張平成16年8月2日)を国際出願日とし,「圧力依存型視覚フィードバックを備えるタッチスクリーン」を発明の名称とする特許出願であるが,平成22年7月30日付けで拒絶理由が発送された。原告は,請求項を限定する手続補正書を提出したが,平成23年1月17日,拒絶査定が発送された。原告は同年5月17日に拒絶査定不服の審判を請求し,同日,請求項を更に限定する手続補正書を提出した(以下,「本件補正」という。)。特許庁は,平成24年4月25日,本件審判請求は成り立たない旨の審決をした。
2 本願発明の要旨(本件補正後の特許請求の範囲)
本件補正後の請求項1の特許請求の範囲は以下のとおりである。
【請求項1】表示モニタを覆って配置される圧力感知タッチスクリーンを備えるデータ処理システムであって,前記モニタが,ユーザの接触オブジェクトの寸法によって決定される前記タッチスクリーンとユーザとの接触領域の登録により,前記タッチスクリーンによって,登録される圧力の大きさに依存した視覚的表示を提供し,前記表示が,前記接触領域の下にある,前記モニタにおける第1領域を中心となるようにレンダリングされ,前記第1領域の第1寸法が前記接触領域の第2寸法よりも大きくなるように前記第1寸法が前記第2寸法に依存して制御されるシステム。(判決注:下線部が補正部分である。)
3 審決の理由の要点
(1)本件補正の却下
補正発明は引用例1記載の発明(引用発明)及び引用例2記載の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたから(以下略)

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130712102402.pdf


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