【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平24・3・22/平23(行ケ)10219】原告:日本ビスカ(株)/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):
上記各記載によれば,引用発明は,病院等の医療機関におけるカルテを保管するフォルダーに利用する見出しカードに関するものであり,従来,見出しカードにラベルを貼り付けていたが,貼り付け精度が悪い場合に生じる問題やラベルシートの管理等の問題を解決するため,見出しカードに上下方向四桁の表示領域を設け,表示領域の下二桁を印刷領域として数字を印刷すると共に,数字毎に色違いとなる背景色を印刷し,残りの表示領域は空欄とするものである。引用例の段落【0025】には,導入対象となる病院の規模に応じて,表示領域の桁数を増加,減少させることができる旨記載されており,同記載によれば,見出しカード使用の対象となる患者数の状況等に応じて,表示領域の桁数を変更することができるものと解される。また,引用例の段落【0024】には,下一桁を印刷領域としても良いが,下一桁のみを印刷した場合には,受付患者数が増大したときに,同様の色を持つ一単位のフォルダー数が多くなりすぎるため,下二桁を印刷領域とすることが好ましい旨記載され\xA1
ており,同記載によれば,印刷領域の桁数が大きいほど,多くの受付患者に対応できることが示されている。
以上によると,引用例に接した当業者は,引用発明における見出しカードは,これを使用する病院の規模等に応じて,表示領域や印刷領域の桁数を増加させることができると当然に考えるものといえるから,相違点1に係る構成に容易に想到し得たといえる。
(3)原告の主張に対して
ア原告は,引用例はターミナルデジットと呼ばれるカルテの管理方式を提案しており,この方式では,下二桁での管理方式を下四桁での管理方式に移行することは,見出しカードの購入,フォルダーの再配列等煩雑な作業を行う必要が生じ,デメリットが多く非現実的であり,カルテ数が増大したとしても,印刷領域の桁数を増加することは,当業者が(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120326165025.pdf



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