【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平24・3・22/平23(行ケ)10314】原告:(株)ナカタ/被告:(株)カーボテック

裁判所の判断(by Bot):
当裁判所は,審決の相違点1及び4に係る容易想到性判断には誤りがあり,これを取り消すべきものと判断する。その理由は,以下のとおりである。
1事実認定
(1)本件訂正発明
ア本件訂正発明に係る特許請求の範囲の記載は,前記第2の2記載のとおりである。
イまた,本件明細書には,以下の記載がある。
「【0002】【従来の技術】従来,炭焼きのように可燃物を炭化するには,閉塞性のある燃焼空間内に可燃物をプールし,ガス成分を燃焼させている。この方法は,いわば閉塞式の炭化炉であり,炭化炉内への酸素の供給量を抑制することで,炭化した可燃物がさらに酸化して灰にならないようにすると共に,閉塞式のため,炭化炉内の温度を高温に維持でき,ガス成分を木材の芯等の可燃物にかかる内部からも抜き出すことができ,可燃物を効率良く炭化させることができるのである。ところで,本願出願人は,背景技術として,「可燃物あるいは可燃物を含む物を出発原料とし,該原料の表面をベントナイト等の無機質粘結材で被覆して焼成すると,可燃物を酸化雰囲気で焼成しても灰になるまで燃焼せずに炭化させることができる」という炭化物の製造方法を提案している。この方法によれば,可燃成分が無機質粘結材の微粒子で被覆されることによって酸化が抑制されるためと推察される。この効果は,無機質粘結材と水溶性糖類を同時に被覆するときに,さ\xA1
らに向上する。【0003】【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の閉塞式の炭化炉では,木材等の大型の可燃物から炭を作る際には有効であるが,可燃物を炭化炉内に一旦プールするため,時間的な効率が悪かった。従って,大量の炭化物を工業的に生産するには適さないという課題があった。また,可燃物をプールしてガスを燃焼させるため,炭化炉内が高温になり,炉の内壁をセラミック等の耐熱材で形成する必要があり,工業的に利用(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120326170400.pdf



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