【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平24・1・31/平23(行ケ)10245】原告:X/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):
当裁判所は,取消事由に係る原告の主張は理由がないと判断する。その理由は,以下のとおりであるが,事案に鑑み取消事由2から判断する。
1取消事由2(相違点の認定及び容易想到性判断の誤り)について
原告の取消事由に係る主張は,以下のとおり,失当である。
(1)原告は,本願発明では,中仕切り板がノートパソコン固定用中仕切り板であるのに対し,引用発明では,ノートパソコンの設置スペースと各種周辺機器やアイテムを収納できるスペースを仕切る開閉可能な台がある点で相違すると主張する。しかし,原告の上記主張は,採用することができない。すなわち,本願発明の特許請求の範囲の記載は,前記第2の2記載のとおりであり,これによれば,本願発明において,中仕切り板は,かばんの主収容部を二層に区分すること,これにより中仕切り板の上下二箇所に有効な収納部が創出されることは特定されているものの,ノートパソコン固定用であることについての特定はない。したがって,本願発明の中仕切り板がノートパソコン固定用中仕切り板であることを前提とする原告の主張は,その主張自体失当である。
(2)原告は,本願発明は,かばんの外部に設置された三連丁番により,単独又は同時に回動可能な機能を有し,角度保持金具を回動させることで,移動車両内で座した状態でもパソコン作業に好適な角度を創出し,保持することができる上,ノート型パソコンのディスプレイを閉めることなく書類の取り出しができるのに対し,引用発明の開閉機構(蝶番)は,ケース内部に設置され,ノートパソコン設置台の高さ(深さ)調整機能を有し,上記機能(好適な角度の創出,保持機能等)は有しないと主張する。しかし,原告の上記主張は,採用することができない。すなわち,本願発明の特
許請求の範囲の記載は,前記第2の2記載のとおりであり,開閉機構(丁番)は,かばんの枠材に固定され(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120202163444.pdf



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