裁判所の判断(by Bot):
本件発明1において,左右の支脚間に前後に架橋した棚受用横桟は,外管と内管から構成されている。このような構成を採用した趣旨は,横桟の全長を適宜調整できるようにするため,外管に内管を挿通して,外管を伸縮可能とするためであると解される。したがって,外管と内管について,このような構成を採用した趣旨に照らすならば,1本の管と同様の強度が得られるようにするため,外管と内管が接触するように挿通させるということは,当業者の技術常識から当然のことといえる。また,上記のとおり,特許明細書の【発明の実施の形態】には,内管の外管に対する挿通長さが長くなる分,横桟全体を強固とすることが可能であるから,内管はより長めのものを採用することが好ましいと記載されている。これは,内管が外管に挿入されて重なっている部分においては,内管と外管が接触していることにより強度が増すという趣旨であると理解するのが合理的である。さらに,本件発明1においては,固定棚の先端の円形孔からなる支持部に外管をその伸縮に応じて摺動自在に挿通すると共に,着脱自在な取替棚を前後の外管上に掛止する構成を採用する。そして,本件発明1は置棚に係る発明であり,固定棚及び取替棚の上には物を載置することが想定され,固定棚及び取替棚の上に物が載置された場合には,固定棚の支持部に挿通し,取替棚が掛止している外管に対し,上方から力がかかり,より強度に内管と接触することとなる。以上によると,内管が外管に挿入されて重なっている領域では,外管と内管は力を伝えるように接触しているということができる。そして,本件発明1では,外管と内管が接触するように挿入され,固定棚の支持部に外管が摺動自在に挿通していることから,固定棚を水平に維持することが可能となる。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110728134744.pdf
<裁判所ウェブサイト>
掲載ページ
<検索>
事件番号・事件名・当事者名をキーワードにしてgoogleで検索する