【商標権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平25・4・24/平24(行ケ)10336】原告:(株)資生堂/被告:PUIGFRANCE

裁判所の判断(by Bot):
当裁判所は,原告主張の取消事由はいずれも理由がなく,審決に取り消すべき違法はないものと判断する。その理由は以下のとおりである。
1取消事由1(商標法4条1項11号該当性判断の誤り)について
(1)本件商標
ア本件商標は,別紙【1】記載のとおり,「NINA」の文字部分と「L’ELIXIR」の文字部分を横書きして成るものであり,複数の構成部分を組み合わ
-12-せたいわゆる結合商標と解されるものである。このような結合商標について,商標の構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは,その部分が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などを除き,許されない(最高裁平成20年9月8日第二小法廷判決)。
イこれを本件商標についてみると,外観上,本件商標を構成する各文字の大きさ及び書体は同一の全角で,等間隔でまとまりよく一体的に表されており,「NINA」と「L’ELIXIR」の間に空白部分があるものの,その広さは,半角程度にすぎず,全体として横に一行でまとまりよく表されているものであり,「L’ELIXIR」の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできず,まして,「ELIXIR」の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできない。ウこれに対し,原告は,「ELIXIR」の文字部分が識別標識として強く支配的な印象を与え,全体から独立して看取される旨主張するが,以下のとおり,いずれも採用することはできない。
(ア)原告は,本件商標「NINAL’ELIXIR」を構成する12文字のうち,「ELIXIR」の文字列が占める割合は半分の6文(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130508110411.pdf



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