要旨(by裁判所):
一五〇名が起訴された騒擾被告事件について、少数の被告人のグループである分離組に属した本件被告人に対する審理が、第一審において約一七年三か月、控訴審において約五年を要し、しかも、第一審の審理途中において合計約一四年間の審理中断等があり、その間本件被告人及び検察官が審理継続を要望している事実があつても、右審理中断等に伴う審理遅延が、もつぱら多数の被告人のグループである統一組の審理結果を待ち本件騒擾の成否を統一組と分離組との間において合一に確定するのが相当であるとの配慮にもとづくものであり、右配慮がやむをえないものであつたと認められること等の事情のある本件においては(判文参照)、いまだ憲法三七条一項に定める迅速な裁判の保障条項に反する異常な事態に立ち至つたものとはいえない。