判示事項(by裁判所):
1 固定資産課税台帳に登録された基準年度に係る賦課期日における土地の価格が同期日における当該土地の客観的な交換価値を上回る場合における上記価格の決定の適否
2 固定資産課税台帳に登録された平成6年度に係る賦課期日における宅地の価格の決定に同期日における適正な時価を超える違法があるとされた事例
要旨(by裁判所):
1 固定資産課税台帳に登録された基準年度に係る賦課期日における土地の価格が同期日における当該土地の客観的な交換価値を上回る場合には,上記価格の決定は違法となる。
2 固定資産評価基準(昭和38年自治省告示第158号。平成8年自治省告示第192号による改正前のもの)に定める市街地宅地評価法にのっとり,いわゆる7割評価通達に基づいて平成6年度に係る賦課期日における宅地の価格が決定された場合に,その算定の基礎として評定された標準宅地の価格が同期日におけるその客観的な交換価値を上回り,上記決定に係る宅地の価格を同期日におけるその客観的な交換価値を超えるものではないと推認することができないなど判示の事情の下においては,上記決定のうち同期日における標準宅地の客観的な交換価値に基づき上記市街地宅地評価法にのっとって算定した価格を上回る部分には,同期日における適正な時価を超える違法がある。