【行政事件:衆議院議員総選挙公示差止等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成24年(行ウ)第784号)/東京高裁/平24・11・28/平24(行コ)448】分野:行政

事案の概要(by Bot):
平成24年11月16日の衆議院の解散に伴い,衆議院議員総選挙(本件選挙)が,同年12月4日に公示され,同月16日に施行される予定とされている。本件は,本件選挙の選挙人である控訴人らが,従前の選挙区割りに基づいて本件選挙が施行されると,投票価値の平等が害されたまま投票を行わざるを得ないという重大な損害を被ることになるとして,行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)5条の民衆訴訟として,主位的に,同法3条7項の趣旨を類推し,内閣が天皇に対し本件選挙の施行の公示に係る助言と承認をすることの差止めを,予備的に,同項の趣旨を類推し,本件選挙の施行の公示がされたときは,内閣が中央選挙管理会及び各都道府県の選挙管理委員会に対し本件選挙につき公職選挙法別表第1に定める選挙区割りに基づく選挙事務の管理をさせることの差止めを求め,さらに,同条6項1号の趣旨を類推し,内閣が国会に対し公職選挙法別表第1につき1人別枠方式を廃止し人口に比例して議員定数を配分する法律案を提出することの義務付けを求めた事案である。原審は,現行の法制度の下における解釈論として,差止めの訴えや義務付けの訴えを民衆訴訟として提起することは許されず,本件各訴えはいずれも不適法であり,かつ,その不備はその性質上これを補正することができないとして,行訴法7条,民事訴訟法140条を適用して,口頭弁論を経ることなく本件各訴えをいずれも却下した。これに対し,控訴人らが控訴した。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130909133607.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83539&hanreiKbn=05