事案の概要(by Bot):
本件は,商標法53条1項に基づく商標登録取消の審判請求を不成立とし,違法確認の審判請求を却下した審決の取消訴訟である。主な争点は,通常使用権者による類似商標の使用が,商品の品質誤認を生ずるものか否かである。
1特許庁における手続の経緯等
(1)被告は,以下の本件商標(登録第4323578号)の商標権者である。
(本件商標)
・平成10年4月10日 出願登録
・平成11年10月8日 設定登録
・平成21年9月15日 更新登録
・指定商品:第31類いちご
(2)原告は,平成24年8月31日,?本件使用権者が平成22年2月13日ころに使用した本件使用商標が商標法53条1項に該当するとする本件商標登録の取消しと,?被告が商標法74条1項1号に違反したとの違法確認を求めて,審判請求(取消2012−300729号)をした。特許庁は,「請求の趣旨中,『商標法53条1項の規定により,登録第4323578号商標について登録を取り消す。』については,請求は成り立たない。請求の趣旨中,『被請求人は商標法74条1項1号に違反したとの違法の確認を行う。』との請求は,却下する。」との審決をし,その謄本は同年4月7日に原告に送達された。審判請求で原告が本件商標の使用者として主張したうち審決で認められたのは,JA徳島市管内佐那河内支所のももいちご部会に属する生産番号者43番の生産者(本件使用権者)である。被告は,同部会の元部会長であった者である(弁論の全趣旨)。
2審決の理由の要点
(1)使用権者による本件商標の類似する商標の使用について
本件使用権者が,平成22年2月13日ころに使用した本件使用商標は,贈答用化粧箱の上面全面に,左上から右下にかけて,斜め縦書きで一連に「ももいちご」の文字を表してなるものであるところ,本件商標中の「ももいちご」の文字と,本件使用商標とは,表示の方法に横書きと,左(以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130912111022.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83554&hanreiKbn=07