事案の概要(by Bot):
(1)原告は,家庭用電気製品の売買等を目的とする株式会社であり,本件事業年度中の平成20年6月以降その発行する株式を東京証券取引所市場第一部に上場しているところ,これに先立つ平成14年に,資金の調達等の目的で,その所有する土地及び建物等を信託財産とする信託契約(以下「本件信託契約」といい,これに係る信託財産を,以下「本件信託財産」という。)を締結した上で,それに基づく受益権(以下「本件信託受益権」という。)を総額290億円で第三者に譲渡すること等を内容とするいわゆる不動産の流動化をし,これについて,法人税の課税標準である所得の金額の計算上本件信託受益権の譲渡をもって本件信託財産の譲渡と取り扱った内容の会計処理をして,以降,本件信託契約及びこれに関係する契約を終了させた本件事業年度までの間,この会計処理を前提とした内容の法人税の各確定申告をしていたが,その後,上記の不動産の流動化について本件信託財産の譲渡を金融取引として取り扱う会計処理をすべきである旨の証券取引等監視委員会の指導を受け,過年度の会計処理の訂正をした。
(2)本件は,本件事業年度の法人税について,原告が,前記(1)のとおり,その前提とした会計処理を訂正したことにより,同年度の法人税の確定申告(以下「本件確定申告」という。)に係る確定申告書(以下「本件確定申告書」という。)の提出により納付すべき税額が過大となったとして,国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの。以下「通則法」という。)23条1項1号に基づき,更正をすべき旨の請求(以下「本件更正請求」という。)をしたところ,豊島税務署長から更正をすべき理由がない旨の通知(本件通知処分)を受けたため,その取消しを求めた事案である。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20131001135332.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83603&hanreiKbn=05