【高裁判例:東京高裁10刑平25・5・28:強盗殺人,死体遺棄被告事件/平24(う)946】結果:破棄自判

判示事項(by裁判所):
強盗殺人及び死体遺棄の事案において死体の運搬保管を引き受けてこれを実行した者について強盗殺人の共謀共同正犯の成立が否定された事例

要旨(by裁判所):
3名に対する強盗殺人及び死体遺棄の事案において,強盗殺人の計画を知りつつ共犯者らの依頼により報酬を得て死体を運搬することを引き受け,これを実行した被告人について,被告人が,報酬が強盗殺人の犯行により得た現金の中から支払われる可能性が相当程度あることを認識しており,屈強な被害者を殺害するために睡眠導入剤の使用を勧めてこれを提供したなどの事実があっても,被告人は依頼どおりの行動に終始したという共謀を否定する方向の事情(判文参照)を考慮すると,被告人が強盗殺人まで自己の犯罪として犯したといえる程度にその遂行に重要な役割を果たしたとはいえず,各強盗殺人の共謀共同正犯の成立は認められない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20131114133641.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83730&hanreiKbn=03