事案の概要(by Bot):
本件は,土木建築工事の請負を業とする株式会社であり,所得税法(平成22年法律第6号による改正前のもの。以下同じ。)6条の源泉徴収義務者である控訴人(原告)が,豊島税務署長(処分行政庁)から平成21年11月25日付けで国税通則法36条1項2号の規定に基づく同年1月分の源泉徴収に係る所得税の納税告知(本件納税告知)及び不納付加算税の賦課決定(本件賦課決定。本件納税告知と併せて本件納税告知等)を受けたため,本件納税告知の原因とされた平成21年1月10日から同月12日までの間に実施した控訴人の従業員らの旅行(本件旅行。本件旅行に参加した控訴人の従業員を本件各従業員)に係る経済的利益の供与は所得税法28条1項の「給与等」の支払に該当するものではなく,控訴人は上記経済的利益について源泉徴収義務を負うものではないのであって,本件納税告知等は違法であると主張し,処分行政庁の所属する被控訴人(被告)に対して,本件納税告知等の各取消しを求める事案である。
2 本件の争点は,本件納税告知等が違法かどうか,具体的には,本件各従業員に対する本件旅行に係る経済的利益の供与は所得税法28条1項の「給与等」の支払に該当するか否かである。
3 被控訴人は,本件各従業員に対する本件旅行に係る経済的利益の供与は所得税法28条1項の「給与等」の支払に該当し,控訴人は,同法183条1項の規定により,上記経済的利益について源泉徴収義務を負ったものであるところ,この経済的利益は同法186条1項の「賞与」に該当するから,控訴人がこれについて本件各従業員から徴収し納付すべき源泉所得税額は合計34万7472円であると主張した。これに対し,控訴人は,本件各従業員は,本件旅行について,参加するか否かの選択,旅程の選択,自由行動の幅といういずれの観点からも自由を与えられていなかったのであって,反射的に利(以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20131122101439.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83749&hanreiKbn=05