【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平25・11・27/平25(行ケ)10027】原告:(有)大長企画/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):

1相違点2に係る構成の容易想到性の判断の誤り(取消事由1)について
(1)事実認定
ア 本願発明について
本願明細書によれば,本願発明は,「A.シムノールまたはシムノール硫酸エステル」,「B.大豆イソフラボンまたは大豆イソフラボン配糖体」及び「C.クルクミン」の成分を含むことを特徴とする皮膚用剤に関する発明である。同皮膚用剤を投与することにより,美白,しみ,しわ,発毛,育毛の化粧料,あるいは,美肌作用,アトピー性皮膚炎治療作用,皮膚炎群治療作用,皮膚真菌治療作用,疣贅治療作用,色素沈着症治療作用,尋常性乾癖治療症,老人性乾皮症,老人性角化腫治療作用,皮膚損傷治療作用,発毛促進作用,消化液分泌促進作用,発汗促進作用,便通促進作用,内出血治療作用及び利尿作用等の医薬としてすぐれた効果が得られるとするものである。なお,クルクミンは,ウコンに含まれる成分と解される。
イ 引用例1の記載
引用例1には,「津液作用を有する成分」を1種ないしは2種以上と「補血・活血作用を有する成分」を1種ないしは2種以上組み合わせることにより,津液作用である生体活動の改善作用をより向上させる発明が記載され,その実施例9には,津液作用を有するダイズイン(大豆の有効成分)と,補血・活血作用を有するシムノールサルフェート(魚肝の有効成分)とを組み合わせた生体活動改善用の組成物が記載されている。引用例1記載の発明で用いる補血・活血作用を有する生薬の例として,ウコン等が好ましい旨の記載がある。また,引用例1には,引用発明の生体活動改善用の組成物は,補血・活血作用と津液作用が同時に促進されることにより,美肌作用やアトピー性皮膚炎,湿疹,皮膚真菌症,色素沈着症,尋常性乾癬,老人性乾皮症,老人性角化腫,火傷などの皮膚疾患の改善作用,発毛促進作用,発汗促進作用,消化液分泌促進作用,利尿作用,便通促進(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20131128113722.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83767&hanreiKbn=07