事案の概要(by Bot):
本件は,まず,東京都西多摩郡のα村の住民であり,α村議会の議員でもある被控訴人Aがα村のB村長に対して提起した先行の住民訴訟の控訴審判決(平成20年12月24日)において,その請求の一部が認容され,α村が平成17年4月から平成19年3月までの2年間に嘱託員のC(以下「本件嘱託員」という。)に対して支給した総額1932万0112円の賃金及び諸手当のうち諸手当分756万3800円が違法とされ,α村長はこれを支出した村長のB個人に対して損害賠償を請求すべきことが命じられたところ,α村長は平成20年12月26日に上記控訴審判決に対して上告受理の申立てをし,その後,平成21年3月27日にはα村議会がB個人に対する上記損害賠償債権を放棄する旨の議案を可決した(以下「本件議決」という。)ため,平成22年11月1日にα村の住民である被控訴人らが,本件議決は違法であるとして,地方自治法242条の3第5項により,控訴人に対し,?控訴人がα村を代表してB個人に対して上記損害賠償債権の支払を求める訴訟を提起すること及び?その訴訟を提起することを怠っていることが違法であることの確認とを求めた事案である。原審は,?の控訴人に対して訴訟提起を義務付けることを求める訴えは,同法242条の2第1項4号が認めている義務付け訴訟の類型には該当しないとして却下したものの,?の違法確認請求については,α村が本件嘱託員に対して支給した諸手当分756万3800円の支出は同法に違反するもので正当化することは困難であり,α村の財政への影響も否定しがたいなどとした上,先行訴訟の控訴審判決に対して上告受理の申立てをした直後に,これに対する最高裁の判断を待たないでα村議会がB個人に対する損害賠償債権の放棄を議決することは,十分に合理的な理由があったとはいえず,その後,最高裁で上(以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140317091721.pdf
(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84042&hanreiKbn=05