【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平26・8 7/平25(行ケ)10183】原告:キューエルティーインク.訴訟承継参 人/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):

1取消事由1(引用発明の認定誤り)について
(1)引用発明の認定について
ア引用例1には,次のとおりの記載がある(邦訳による。)。
「ベンゾポルフィリン誘導体を用いた中心窩下の脈絡膜新生血管のホトダイナミックセラピー:マルチセンター試行の第1結果」
「目的:ホトダイナミックセラピー(PDT)は,付加的な網膜ダメージを引き起こすことなく選択的に脈絡膜新生血管(CNV)を処置する新たなアプローチの潜在的可能性を提示する。PDTは中心窩下CNV患者のマルチセンター・フェーズI/II臨床試験において評価される。視力,臨床上の及び血管造影法上の所見が分析され,異なったグループの結果が分析される。方法:リポソーマルベンゾポルフィリン誘導体モノアシッドA(BPD,ベルテポルフィン)が6または12mg/m2の投与量で静脈内投与された。投与後20または30分後,50,75,100,150J/cm2の光照射が施された。光活性化は,ダイオードレーザー/スリットランプシステムにより,692nm,600mW/cm2の放射でなされた。PDT効果は,眼底撮影,血管造影,及び,標準MPS基準に従い,PDT処置前,PDT処置後1週間,1ヶ月,3ヶ月の視力のモニタリングによって記録された。結果:63名の中心窩下CNV患者が単回のBPD−PDT処置を受けた。PDT後,CNVの部分的閉止が全ての損傷(ないし損傷部位)において示された。投与後20分後の照射は,1週間後に66〜100%の割合で完全な閉止を生じた。変視症及び漏出は全ての患者において顕著に減少したが,平均視力は+0.42(+1.57)のラインで安定に維持された。CNVの局所的存続ないし再発の領域はフォローアップの間,ゆっくりとのみ拡大した。閉止は古典的なCNVの領域及び潜在出血CNVの領域に認められた。結論:パイロット研究に(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/372/084372_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=84372