【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平26・8 7/平25(行ケ)10240】原告:日立マクセル(株)/被告:住友金属鉱 (株)

裁判所の判断(by Bot):

1本件特許発明について
本件特許発明は,小型・薄型化を図れ,かつ信頼性の高い樹脂封止型の半導体装置の製造方法に関するものである(【0001】)。母型基板上に半導体素子搭載用の金属層と外部導出用の電極層から成る電鋳製のリード材を形成し,リード材上に半導体素子を搭載の後結線処理を行い,母型基板上で樹脂封止した後,母型基板のみを除去し個々に切断して構成する従来の樹脂封止型の半導体装置(引用例1記載の発明)は,上記リード材を構成する半導体素子が搭載される金属層と外部導出用の電極層の各裏面が樹脂封止体から露出して構成され,ガラスエポキシ基板やセラミック基板等の基板を使用することなく,半導体装置の高さを低くし装置全体を小型化することができるとともに,放熱性にも優れるという利点があった(段落【0002】)。もっとも,当該半導体装置を実装するにあたって,電極導通の信頼性向上のために,あらかじめ外部導出用の電極層等に導電性に優れた金や銀等の金属薄膜を形成しておくことが好ましく,その場合樹脂封止後に切断された個々の半導体装置をバレルメッキ等の方法で,樹脂封止体裏面から露出した金属層および電極層に金やスズ,ハンダ,パラジウムの薄膜を形成する方法が採られているが(段落【0004】),半導体装置の製造工程と半導体装置完成後のメッキ工程とは全くの別工程となるために,量産性を阻害する要因となるとともに,バレルメッキ時におけるメッキ装置内での揺動,回転によって,半導体装置内部の半導体素子と電極層間の結線個所に外れや断線等の電気的不良を生ずる虞もあった(段落【0005】)。そこで,本件特許発明は,半導体装置の小型,薄型形状の形態は維持したまま実装時の外部電極部分の導通性を向上させること,また,上記半導体装置を量産性に優れかつ安価に生産できる製造方法を提供することを目的とし(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/373/084373_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=84373