【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平26・8 7/平25(行ケ)10309】原告:シュランベルジェ,ホールディング, リミテッド/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):

当裁判所は,原告の取消事由の主張には理由がなく,審決にはこれを取り消すべき違法はないものと判断する。その理由は,以下のとおりである。 1本願発明及び引用発明について
(1)本願発明の要旨
本件明細書によれば,本願発明は,油田において用いられる磁気光学センサであって(【0001】),ファラデー回転子を通じて伝わるビームの偏光面が外部磁場の強さに応じて回転(ファラデー回転)する,という既知のファラデー効果を利用して(【0035】),「掘削穴ケーシングの特定の特徴を表す外部磁場」,すなわち,ケーシングのうち,ケーシングカラーやケーシングジョイントの腐食がある特定の部分に近づくと生じる外部磁場の変化を検出し,これに応じた反応強度を有するビームを供給するものであり,それによってケーシングカラーやケーシングジョイントの腐食がある部分を探知することを目的とするものである(【0014】,【0040】,【0067】)。そして,本願発明は,外部磁場の変化を検出するセンサとして,従来技術である電気センサに代わって磁気光学センサを採用することにより,電気センサよりも小型であるため,ケーシング壁の近傍に位置させることができるので,測定感度が高められるとともに,電気センサよりも高い空間分解能が得られ(【0010】,【0011】,【0028】),信頼性が高く,通常の電子部品機能が影響を受ける厳しい掘り下げ穴環境(例えば,高温,高圧)でもうまく測定を行なえるようにするという効果を有するものである(【0012】,【0029】)。 (2)引用発明について
ア刊行物1には,以下の記載がある。
(ア)「〔産業上の利用分野〕本発明は,ファラデー効果素子を用いた光磁界センサに関するものである。」(1頁右下欄3〜4行) (イ)「〔従来技術〕」「ファラデー効果を顕著に生じる素子,例えばBSO単結晶や(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/376/084376_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=84376