【行政事件:損失補償請求控訴事件(原審・名古屋地方裁判所平成24 年(行ウ)第127号)/名古屋高裁/平26・5 ・22/平26(行コ)4】分野:行政

判示事項(by裁判所):

自己の所有する土地について,土地収用法48条及び同法49条に基づく権利取得及び明渡しの裁決を受けた者がした同裁決の定める補償金の額の増額 を求める請求が,棄却された事例

要旨(by裁判所):自己の所有する土地について,土地収用法48条及び同法49条に基づく権利取得及び明渡しの裁決を受けた者がした同裁決の定める 補償金の増額を求める請求につき,同法71条の「相当な価格」とは,事業認定の告示の時における被収用地の客観的かつ正常な市場価格をいい,そ の評価に当たっては,権利取得裁決時における当該土地の物理的状況や利用規制の状況等といった現況によるべきであり,また,補償金の増額を求 める訴訟においては,その「相当な価格」が権利取得裁決の定めた額を客観的に上回ることについて被収用者が主張立証責任を負うとした上,被収 用者が,前記土地を現在農地としては使用しておらず,将来宅地として利用する計画であったなどという個人的な都合や事情等は,損失補償額を算 定する際の考慮要素とはなり得ず,前記土地の補償金の額が,前記土地が農地地域にある農地であることを前提にする前記裁決の定めた額を客観的 に上回ることを認めるに足りる証拠はないとして,前記請求を棄却した事例

(PDF)

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/729/084729_hanrei.pdf

(裁判所ウェブサイトの掲載ページ)

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=84729