【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平27・5 27/平26(行ケ)10150】原告:村田機械(株)/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):

当裁判所は,原告の主張する取消事由1には理由がないが,取消事由2には理由があり,審決にはこれを取り消すべき違法があるものと判断する。その理由は,以下のとおりである。 1取消事由1(刊行物2発明の認定の誤り及びこれに基づく本件発明との一致点・相違点の認定の誤り)について
(1)本件発明について
まず,本願明細書の記載によれば,本件発明の要旨は,以下のとおりのものと認められる。
ア 本件発明は,集積回路チップ類の製造に使用される自動化マテリアル取扱システムにおいて,吊り下げられたトラックに沿って走行し,半導体ウエファを貯蔵する複数の仕掛品貯蔵ユニット(ストッカー)並びに集積回路チップ製造工場の床に設置された各種ワークステーション及び処理機械に半導体ウエファ類を搬送するオーバーヘッドホイスト搬送車に関する(【0001】ないし【0003】)。従来のオーバーヘッドホイスト搬送車は,仕掛品パーツ類(半導体ウエファ)が入ったカセットポッドを,仕掛品貯蔵ユニット(ストッカー)のインプットポートにおろしたり,アウトプットポートから引き上げたりするものである(【0003】,【0015】,【0016】)。そして,従来,仕掛品貯蔵ユニット(ストッカー)内部の多軸ロボットアームが,カセットポッドを仕掛品貯蔵ユニット(ストッカー)へ移し入れたり,移し出したりするようになっているところ(【0003】,【0016】),一般的にデリケートな品質を有する半導体ウエファを扱うロボットアームの加速には厳格な制約があるのが通常であるため,ロボットアームの複雑な動きでロボットアームがインプットポート/アウトプットポート内にあるカセットポッドに近付くのに時間を要し,これによって,自動化マテリアル取扱システム全体の効率に限界があり,したがって,マテリアル取扱効率を上げるためには,仕掛品貯蔵ユニ(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/130/085130_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=85130