判示事項(by裁判所):
遺産分割に係る代償債務の不履行を理由として,その成立後にされた遺産分割協議の合意解除が,国税通則法施行令6条1項2号にいう「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情」による解除に当たるとはいえないとされた事例
要旨(by裁判所):遺産分割に係る代償債務の不履行を理由として,その成立後にされた遺産分割協議の合意解除は,遺産分割協議が何らの錯誤や誤信等もなく成立したが,長年にわたって遺産分割に係る代償債権の回収が図られず,その結果,経済事情の変動等が原因で上記債権が経済的に無価値となった上,そのような事態が生じてから更に3年以上が経過した後,相続税の連帯納付義務を免れる目的をもって遺産分割協議が合意解除されたという事情の下では,国税通則法施行令6条1項2号にいう「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情」による解除に当たるとはいえない。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/342/085342_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=85342