【行政事件:平成26年(行コ)第360号各生活環境被害調停 請却下決定取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成24 (行ウ)第322号,同第580号)/東京高裁/平27・6・11/平26(行コ)36 0】分野:行政

判示事項(by裁判所):
我が国に住所を有する個人等及びツバルに住所を有する個人らが電力会社を被申請人として公害紛争処理法26条1項の規定に基づいてした二酸化炭素排出量の削減を求める調停の申請について,公害等調整委員会が,同項所定の「公害に係る被害について,損害賠償に関する紛争その他の民事上の紛争が生じた場合」に当たらない不適法なものであり,かつ,その欠陥は補正することはできないとしてこれらを却下する旨の決定をしたことが適法であるとされた事例

要旨(by裁判所):公害紛争処理法26条1項の「公害」とは環境基本法2条3項に規定する「公害」をいうところ,同法は,「公害」とは別に,地球全体の温暖化の進行に係る環境の保全に関する施策等については,同条2項に規定する「地球環境保全」に関する事項として位置付けているものと解されるから,公害等調整委員会が,我が国に住所を有する個人等及びツバルに住所を有する個人らが公害紛争処理法26条1項の規定に基づいてした電力会社を被申請人とする二酸化炭素の排出量の削減を求める調停の申請について,同項所定の「公害に係る被害について,損害賠償に関する紛争その他の民事上の紛争が生じた場合」に当たらない不適法なものであり,かつ,その欠陥は補正することはできないとしてこれらを却下する旨の決定をしたことは適法である。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/481/085481_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=85481