【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平27・11 25/平26(行ケ)10228】原告:イーオン-トーフ・テクノロジーズ ゲー・エム・ベー・ハー/被告:アルバック・ファイ(株)

裁判所の判断(by Bot):

当裁判所は,原告の主張する取消事由はいずれも理由がなく,審決に取り消されるべき違法はないと判断する。その理由は次のとおりである。 1本件発明1の内容
本件明細書の記載によれば,本件発明1の内容は次のとおりである(図面は,別紙本件明細書図面目録参照)。
本件発明1は,固体試料に照射することで二次粒子を発生させるための一次イオンビームを作り出すイオン源であって,異なるイオン化段階とクラスター状態とを有する金属イオンを含有する一次イオンビームを作り出すイオン源を備えた質量分析器に関する(【0001】)。飛行時間型二次イオン質量分析器(Time−of−FlightSecondaryIonMassSpectroscopy;TOF−SIMS)として操作される二次イオン質量分析器において,液状金属イオン源を使用するのは公知であり(【0003】),単原子のガリウムイオンから成る一次イオンビームと比較すると,TOF−SIMSの効率は,Au3+のような金一次クラスターイオンからなるビームを用いることにより著しく向上するが,一次イオンビーム用の材料として金を使用する場合,Au1+の金イオンが優勢になり,Au2+,Au3+のようなクラスターフォーマットが全イオン流における僅かの部分しか占めないことが欠点になる(【0004】)。
16本件発明1は,このような事情に鑑みて,二次イオン質量分析器の操作のための,クラスターイオンに関し,改善された二次イオン生成量を有するイオン源を提供することを課題としている(【0007】)。本件発明1は,二次イオン及び後からイオン化された中性の二次粒子を分析するための質量分析器であって,固体試料を照射することで二次粒子を発生させるための一次イオンビームを作り出すイオン源(【0017】)と,二次粒子の質量分析のための分析ユニットとを有しており,前記(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/500/085500_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=85500