【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平27・12 9/平26(行ケ)10257】原告:X/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):

1取消事由2(本願発明の認定の誤り)について
原告の主張する取消事由2は,審決の本願発明の認定に誤りがあるというものであり,また,その事実認定の誤りを前提として,審決の判断にも誤りがあるとも主張されているものと解される。審決は,本願発明は,特許請求の範囲の記載が不明瞭であるとしながらも,新規性,進歩性の判断の前提として,本願発明を認定していることが認められる。そこで,事案に鑑み,以下,審決の本願発明の認定に誤りがあるかについて検討する。 (1)本願発明の概要について
ア 本願明細書には,次の記載がある(図面については,別紙本願発明図面目録参照。)。
「【発明の詳細な説明】【技術分野】【0001】洗濯,脱水後の衣類のように湿り気を帯び,しわがついた衣類のしわを除去する方法,並びに衣類のしわを除去可能な電子レンジ及び洗濯機,衣類乾燥機,並びに布帛に関する。【0002】衣類のしわ除去には水,熱,力を複合的に加えることが有効とされている。具体的に,アイロン,洗濯乾燥機,クリーニング工場の仕上げ機器等にその原理が応用されている・・・。」
「【0008】スチームでしわを伸ばす方法は,タンクの水を沸騰させ,一般に熱伝導率の低い衣類の繊維の外側から,スチームを噴出するので,スチームの一部は空気中に拡散し,熱エネルギーのロスが大きく,しわ除去についても綿の衣類には効果が弱い。
21エネルギーロスが少なく,短時間で効果的に衣類のしわを除去する方法の開発が待たれている。【0009】本発明の目的は,手間がかからず簡単に衣類のしわを除去することができる衣類のしわ除去方法及び・・・衣類のしわ除去方法の実施に好適な布帛を提供することである。【課題を解決するための手段】【0010】本発明の衣類のしわ除去方法は,しわの除去にマイクロ波を利用する。洗濯,脱水後の湿り気を帯び,かつ洗濯しわが(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/540/085540_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=85540