事案の概要(by Bot):
1本件は,控訴人との間で物品の売買に関する基本契約(本件基本契約)及びこれに基づく個別契約を締結した被控訴人が,控訴人に対し,同契約に基づき納入した本件チップセット(ADSLモデム用チップセット及びDSLAM用チップセット)の残代金256万8409.18USドル及びこれに対する平成24年6月9日(支払期日後の日)から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。控訴人は,本件基本契約18条1項又は2項の債務不履行による損害賠償債権(損害賠償金2億円及びこれに対する同年3月17日(ライセンス料支払の日の翌日)から同年5月30日(相殺適状日の前日)までの商事法定利率年6分の割合による遅延損害金245万9016円に係る債権)を自働債権として,被控訴人の売買代金債権と対当額で相殺したとして,被控訴人の請求を争った。控訴人が主張する損害賠償債権は,「本件基本契約には,被控訴人は,被控訴人の納入する物品並びにその製造方法及びその使用方法が第三者の特許権を侵害しないことを保証すること(18条1項),同物品に関して第三者との間で特許権侵害を理由とする紛争が生じた場合,被控訴人の費用と責任でこれを解決し,又は控訴人に協力し,控訴人に一切迷惑をかけないものとし,控訴人に損害が生じた場合には,控訴人に対してその損害を賠償すること(18条2項)等が規定されているところ,被控訴人の納入した本件チップセット及びその使用方法等が本件各特許権を侵害するものであり,かつ,被控訴人が特許権者との間の本件各特許権に関する紛争(本件紛争) 3を解決することができなかったため,控訴人は,特許権者らに対してライセンス料として2億円の支払を余儀なくされ,同額の損害を被った。」というものである。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/608/085608_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=85608