要旨(by裁判所):
長期間にわたり統合失調症にり患していた被告人が,現金等を窃取しようとして,被害者宅に深夜侵入し,就寝中の被害者を殺害するなどした住居侵入,殺人等被告事件について,被告人は,被害者に出会えば殺されるという被害妄想に支配されていた一方,被害者に脅し取られたと考えていた金を取り戻さなければならないという思考障害に強く影響された状態にあり,犯行動機は,被害妄想や思考障害の影響を強く受けた中で形成されたものであって,了解することが極めて困難であることに照らすと,犯行は統合失調症の症状の圧倒的影響の下に行われたことが明らかであって,被告人は心神喪失の状態であったとの合理的な疑いが残るとして,被告人に無罪を言い渡した事例
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/656/085656_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=85656