11 April, 2016 17:58

裁判所の判断(by Bot):

1本件発明について
(1)本件明細書中の【発明の詳細な説明】欄には,次の記載がある。
ア「発明の背景」
「ビタミンDおよびその誘導体は,重要な生理学的機能を有する。例えば,1α,25−ジヒドロキシビタミンD3は,カルシウム代謝調節活性,増殖阻害活性,腫瘍細胞等の細胞に対する分化誘導活性,および免疫調節活性などの広範な生理学的機能を示す。しかし,ビタミンD3誘導体は高カルシウム血症などの望ましくない副作用を示す。特定の疾患の治療における効果を保持する一方で付随する副作用を減少させるために,新規ビタミンD誘導体が開発されている。例えば,日本特許公開公報昭和61−267550号(1986年11月27日発行)は,免疫調節活性と腫瘍細胞に対する分化誘導活性を示す9,10−セコ−5,7,10(19)−プレグナトリエン誘導体を開示している。さらに,日本特許公開公報昭和61−267550号(1986年11月27日発行)は,最終産物を製造するための2種類の方法も開示しており,一方は出発物質としてプレグネノロンを使用する方法で,他方はデヒドロエピアンドロステロンを使用する方法である。1α,25−ジヒドロキシ−22−オキサビタミンD3(OCT;【判決注:マキサカルシトール】),即ち,1α,25−ジヒドロキシビタミンD3の22−オキサアナログ体は,強力なインビトロ分化誘導活性を有する一方,低いインビボカルシウム上昇作用(calcemicliability)を有する。OCTは,続発性上皮小体機能亢進症および幹癬の治療の候補として臨床的に試験されている。日本特許公開公報平成6−072994(1994年3月15日発行)は,22−オキサコレカルシフェロール誘導体およびその製造方法を開示している。この公報は,20位に水酸基を有するプレグネン誘導体をジアルキルアクリルアミド(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/797/085797_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=85797