【知財(特許権):特許権侵害差止等請求事件/東京地裁/平28 ・6・15/平26(ワ)8905】原告:日亜化学工業(株)/被告:E&EJapan( )

裁判所の判断(by Bot):

1争点1(被告製品は本件発明1の技術的範囲に属するか)について
(1)被告製品の構成について
証拠及び弁論の全趣旨によれば,被告製品は,基板上にn型層,活性層,p型層が積層された構造を備えた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子であり,p型層と,n型層(別紙8〔被告製品構造説明書(1)〕にいう層(61),別紙11〔被告製品層[61-1][61-2][61-3]付近模式図〕にいう層[61-1]ないし層[61-3])が一部露出された表面に,それぞれ正電極と負電極が形成されており,前記n型層中には,前記n型層が一部露出された表面よりも基板側に(別紙8にいう層(61B),別紙11にいう層[61-2]と層[61-3]の境界付近),Si濃度が高い領域(以下「高Si濃度領域」という。)がことが。 (2)争点1−1(被告製品は構成要件1Bを充足するか)及び争点1−2(被告製品は構成要件1Cを充足するか)について
ア前記のとおり,被告製品のn型層中には,高Si濃度領域が存在するところ,電気情報通信学会技術研究報告に掲載された加藤久喜ほか「SiドープGaNを用いた青色LEDの特性」には,SiドープGaNの電気的特性について,「図−4にSiH4流量に対する室温における自由電子濃度N及びSi濃度の関係を示す。図から明らかなように,GaN中に取り込まれるSiは,SiH4流量に比例しており線型制御が可能であることがわかった。そしてSiH4流量すなわちSi濃度に比例して室温での自由電子濃度は増加し,5×1016から2×1018cm-3まで自由に制御できた。」との記載があり,これによれば,被告製品における高Si濃度領域の電子キャリア濃度は,n型層中の他の領域よりも高いものと推認でき,同推認を覆すに足りる証拠はない。この点について,被告らは,被告製品中の高Si濃度領域は,SiH4の(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/975/085975_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=85975