【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平28・9 29/平27(行ケ)10210】原告:X?/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):

1取消事由1(相違点の認定の誤り)について
(1)本願発明について(本願明細書の図6及び表3,5,9,19については,別紙本願明細書図面等目録参照)
本願明細書の記載によれば,本願発明は,内燃機関用燃料に関するものである(【0001】)。一般に,石化燃料の燃焼において発生する二酸化炭素が,地球温暖化に影響を及ぼしていることが知られている(【0002】)。燃料添加物を石油燃料に添加することで燃焼効率を良好として燃費を向上させる技術が提案されているが,完全に燃焼すれば二酸化炭素が増え,エンジンの調子が良くなれば二酸化炭素は増えるという問題点があり(【0006】),また,燃費節約のためエコドライブ教育を実施しても,1〜2%ぐらいしか燃費は削減できなかった(【0007】)。本願発明は,二酸化炭素低減,燃料消費量の低減,全ての排気ガス低減を図ることができる内燃機関用燃料を提供することを目的(課題)とするものであり(【0010】),この課題を解決するために,軽油,灯油,ガソリンまたはA重油である石油燃料に,ジメチルアルキル3級アミンを0.5〜1容量%の範囲で注入するようにしたものである(【0011】,【請求項1】)。本願発明は,長期にわたって安定して,燃料消費量が低減され,発生する二酸化炭素その他の排気ガス成分(CO,HC,NOxなど)も低減されるという効果を奏するものであり(【0008】,【0009】,【0012】,【0015】,【0018】,【0044】,【0048】,【0081】),ジメチルアルキル3級アミンが0.5容量%よりも少ないと十分な効果が発揮されず,1容量%を超えると効果に比べて価格が高くなることから,含有量を0.5〜1容量%と特定している(【0017】,【0021】)。なお,図6は,エコ物質(ジメチルアルキル3級アミンからなる燃料(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/181/086181_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=86181