【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平29・1 18/平27(行ケ)10163】原告:億光電子工業股?有限公司/被告:日 化学工業(株)

裁判所の判断(by Bot):

当裁判所は,原告の主張する取消事由はいずれも理由がなく,審決に取り消されるべき違法はないと判断する。その理由は次のとおりである。 1本件訂正発明の内容
本件訂正明細書によれば,本件訂正発明の内容は次のとおりであると認められる(図1及び図2については,別紙本件明細書図面目録参照)。
本件訂正発明は,LEDディスプレイ,バックライト光源,信号機などに利用される発光ダイオードに関し,特に発光素子が発生する光の波長を変換して発光するフォトルミネセンス蛍光体を備えた発光装置に関する(【0001】)。発光ダイオードを用いて,白色発光光源を構成する試みが種々なされていたところ,被告が先に発表した発光ダイオードは,一種類の発光素子を用いて白色系など他の発光色を発光させることができるというものであり,発光素子として,青色系の発光が可能な発光素子を用いて,該発光素子をその発光を吸収して黄色系の光を発光する蛍光体を含有した樹脂によってモールドすることにより,混色により白色系の光が発光可能な発光ダイオードを作製することができる(【0003】ないし【0006】)。しかし,従来の発光ダイオードは,蛍光体の劣化によって色調がずれたり,あるいは蛍光体が黒ずみ光の外部取り出し効率が低下する場合があるという問題点があった。また,発光素子の近傍に設けられた蛍光体は,発光素子の温度上昇や外部環境(例えば,屋外で使用された場合の太陽光によるもの等)によって高温にもさらされ,この熱によって劣化する場合がある。さらに,蛍光体によっては,外部から侵入する水分や,製造時に内部に含まれた水分と,上記光及び熱とによって,劣化が促進されるものもある(【0007】ないし【0009】)。本件訂正発明は,上記課題を解決し,より高輝度で,長時間の使用環境下においても発光光度及び発光光率の低下や色ずれの極めて少な(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/508/086508_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=86508