事案の概要(by Bot):
(1)控訴人と被控訴人は,被控訴人が金コロイドイムノクロマト法を用いるPOCT(PointReader)機器及びその専用試薬を商品化し販売を促進していく事業(本件事業)のために,被控訴人が控訴人に対し,本件事業に関するコンサルタント,控訴人が保有するノウハウの提供等の業務を委託する旨の業務委託契約(本件契約)を締結していた。
(2)控訴人は,被控訴人に対し,被控訴人による本件文書1〜3の持ち出し及び使用行為が債務不履行又は不正競争に当たると主張して,民法415条又は不正競争防止法4条に基づく損害賠償金7100万円及び遅延損害金の支払並びに本件文書1及び2の返還等を求めるとともに,控訴人が本件文書3の所有権を有すると主張して,所有権に基づき,本件文書3の返還及び本件文書3を使用した薬品類の製造販売の差止めを求めて,本件訴訟を提起した。
(3)原審は,被控訴人による本件文書1〜3の違法な持ち出し行為も使用も認められない,本件契約に基づいて被控訴人の従業員が控訴人の事業所において関与した実験のデータや製造の方法・ノウハウないしこれが記載された本件文書3の所有権が控訴人に帰属するとは認められないとして,控訴人の請求をいずれも棄却した。
(4)控訴人は,原判決のうち,民法415条又は不正競争防止法4条に基づく損害賠償請求を棄却した点(ただし,請求額は3550万円に減縮した。),本件文書3を使用した薬品類の製造販売の差止請求を棄却した点のみを不服として控訴したが,差止請求に係る訴えを取り下げるなどして,最終的に,被控訴人に対
し,被控訴人による本件文書3の持ち出し及び使用行為が債務不履行又は不正競争に当たると主張して,民法415条又は不正競争防止法4条に基づく損害賠償金3550万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成26年9月(以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/583/086583_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=86583