【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平29・3 8/平27(行ケ)10167】原告:ホスピーラ・ジャパン合同会社/被告 :デビオファーム・インターナショ

事案の概要(by Bot):
1特許庁における手続の経緯等
被告は,平成11年2月25日に国際出願(PCT/GB1999/000572号,優先日:平成10年2月25日(以下「本件優先日」という。),優先権主張国:英国)され,平成21年12月25日に設定登録された,発明の名称を「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」とする特許第4430229号(以下「本件特許」という。請求項の数は17。)の特許権者である。原告は,平成26年7月16日,本件特許についての無効審判請求をした。被告は,平成26年12月2日付けで本件特許の特許請求の範囲についての訂正請求をした(以下,この訂正請求に係る訂正を「本件訂正」といい,本件訂正後の明細書を「本件訂正明細書」という。甲14)。特許庁は,上記無効審判請求を無効2014−800121号事件として審理した上で,平成27年7月14日,「請求のとおり訂正を認める。本件審判の請求は,成り立たない。」との審決(以下「本件審決」という。)をし,同月24日,その謄本が原告に送達された。なお,上記審判では,被告補助参加人が審判への参加の申請を行い,その参加を許可する旨の決定がされた。原告は,平成27年8月21日,本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。

発明の要旨(By Bot):
認定の誤り)本件審決は,本件訂正発明の「緩衝剤の量」の意味について,「オキサリプラチン溶液組成物に現に含まれる全ての緩衝剤の量」であるとする解釈を採用し,その解釈に従って本件訂正発明の要旨を認定した上で,これを前提に,実施可能要件違反,サポート要件違反,新規性欠如及び進歩性欠如の各無効理由(無効理由2ないし5)は認められないとする判断をしている。本件訂正発明の「緩衝剤の量」
20の意味については,「オキサリプラチン溶液組成物に現に含まれる全ての緩衝剤の量」ではなく,「オキサリプラチン溶液組成物を作製するためにオキサリプラチン及び担体に追加され混合された緩衝剤の量」であると解釈すべきであるから,本件審決の上記要旨認定は誤りであり,この誤りは,本件審決の無効理由2ないし5についての判断,ひいては,本件審決の結論に影響を与える重大な誤りであるから,本件審決は取消しを免れない。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/591/086591_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=86591