結論(by Bot):
上記2,3の検討結果に加え,そもそもAStudy主論文でデータの解析結果として示された数値自体が単一のデータから導かれたものではなかったこと(前記第1の1),被告人がCCBサブ解析に当たって恣意的な群分けをしたこと(前記第4)をも考え併せると,上記1(1)第2段落記載の図及び本文のデータ(イベント
107数,HR,95%CI及びP値)や,同第3段落記載のKM曲線は,CCB投与の有無による一次エンドポイント等の発生率に有意差があるかのように示すための被告人による意図的な改ざんの結果であると認められる。なお,前者に関しては,その一部に過誤によって生じたものが含まれている可能性は否定し難い。しかし,仮にそのような過誤が含まれていたとしても,そうした過誤は,被告人が,CCB投与の有無による一次エンドポイント等の発生率に有意差があるかのように示すために種々の操作をする過程で生じたものと考えられるから,全体として意図的な改ざん行為の結果であると評価できる。第6事実認定上の争点についての結論以上によれば,被告人は,AStudy主論文作成までの段階で,非ARB群に属する40症例のイベントを意図的に水増しし,イベントの発生数を改ざんしていたところ,その後,研究者らによる本件各論文の投稿までの間に,上記イベント発生数の水増しを前提としたAStudyのデータに基づき,CCBサブ解析及びCADサブ解析を行い,CCB掲載論文の著者であるC2らに対しては前者の解析結果を記載した図表等のデータを,CAD掲載論文の著者であるC3らに対しては後者の解析結果を記載した図表等のデータを,それぞれ提供したものと認められる(争点)。また,これに加え,CCBサブ解析については,被告人は,CCB投与群とCCB非投与群との群分けを一定の基準に基づかずに恣意的に行いながら,その群分けが「CCBの使(以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/751/086751_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=86751