主文(by Bot):
本件控訴を棄却する。控訴費用は控訴人の負担とする。
事実及び理由
1控訴人は,原判決取消しの判決と共に,原判決「事実及び理由」中の「第1請求」に記載のとおりの特許を受ける権利の確認と金銭支払命令の判決を求めた。
2特願平10−213351号の発明者である控訴人は,被控訴人に対し,控訴人が本件発明につき特許を受ける権利を有することの確認を求めるとともに,被控訴人が本件発明の特許出願手続等において控訴人に拒絶理由通知書等を通読し,意見を述べる機会を与えなかったことなどが不法行為に該当すると主張し,民法709条に基づく損害賠償請求として,30万5694円の支払を求めた。原判決は,上記権利が被控訴人に譲渡され,上記権利及び特許出願人たる地位は被控訴人に帰属したものと認め,控訴人の請求を棄却した。
3前提となる事実及び争点は,原判決「事実及び理由」中の「第2事案の概要」1,2に記載のとおりである。
4当事者の主張は,当審における主張を次のとおり付加するほかは,原判決「事実及び理由」中の「第3争点に対する当事者の主張」に記載のとおりである。控訴人は,当審における追加的主張として,「控訴人と被控訴人(あるいは沖電気)との間の特許を受ける権利の譲渡は無効である。その理由は,控訴人から被控訴人(あるいは沖電気)に対する特許を受ける権利の譲渡に関する書類の授受が,特許法29条,35条,労働契約法3条1項,5項,労働基準法89条,会社法330条に違反するからである。」旨を主張した。
5当裁判所も,控訴人の請求は理由がないものと判断する。その理由は,原判決の「事実及び理由」欄の「第4当裁判所の判断」の1,2のとおりである。控訴人は,控訴人と被控訴人(あるいは沖電気)との間の特許を受ける権利の譲渡は無効である旨主張するが,この権利の譲渡が有効であることは原判決説示のとおりである。控訴人が(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130129112914.pdf
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