【下級裁判所事件:逮捕監禁,強盗強姦,強盗殺人/東京 裁6刑/平29・6・8/平29(う)190】結果:棄却

概要(by Bot):
本件は,被告人が,友人である共犯者のAとその交際相手である少女Bと共謀して,Bの友人である被害者を逮捕監禁し,金品を強取して強姦した上,殺害しようと企て,被害者を車に乗せ,その両手足を結束バンドで縛り,暴行を加えるなどして反抗を抑圧し,財布やショルダーバッグを奪った上,抵抗できないままの被害者を強姦し,さらに,被害者を土中に埋没させて殺害し,この間に走行中の車両から被害者を脱出不能にするなどしたという逮捕監禁,強盗強姦,強盗殺人の事案である。原判決は,おおむね以下のとおり説示して,被告人の量刑を定めた。まず,被告人らが,被害者を車に連れ込み,両手首及び両足首を縛るとともにガムテープ等で口を塞ぐなどして,反抗を抑圧されている被害者から金品を強取した上,強姦し,助けを求める被害者の声を無視して生き埋めにして殺害しており,犯行が残虐というほかなく,被害者の身体を拘束する道具をあらかじめ購入し,被害者を埋める穴を掘るなどの準備を重ねた計画的犯行である。被害者の命を奪った結果は重大で,強姦された上,生きながらに土中に埋められた被害者の恐怖や苦しみ,絶望や屈辱は筆舌に尽くし難く,その無念さは計り知れない。本件のきっかけが,被害者が友人から借りた洋
服等を返さなかったことなどにBが立腹して被害者といさかいとなったことにあるものの,被害者には本件のような被害を受けなければならない理由は全くない。そして,被告人が犯行に加わった動機,経緯は,Aの誘いや指示を断ると面倒なことになるなどといった安易な理由で,身勝手である上,被告人は,自ら結束バンドで被害者を縛るなどして姦淫し,被害者に土砂をかぶせて殺害するという犯行の主要部分を実行して,不可欠な役割を果たしている。遺族らの処罰感情が峻烈を極めているのは当然である。他方,被告人がAに対して従属的かつ迎合的で,日常的に利用される(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/832/086832_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=86832