判示事項(by裁判所):
1財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」の意義
2構造上区分された複数の独立部分からなる家屋の一部が課税時期に賃貸されていない場合において,賃貸されていなかった各独立部分が,財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」に当たらないとされた事例
要旨(by裁判所):1構造上区分された複数の独立部分からなる家屋の一部が課税時期に賃貸されていない場合において,賃貸されていなかった各独立部分が財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」に当たるためには,上記各独立部分の賃貸借契約が課税時期前に終了したものの引き続き賃貸される具体的な見込みが客観的に存在し,現に賃貸借契約終了から近接した時期に新たな賃貸借契約が締結されたなど,課税時期前後の賃貸状況等に照らし実質的にみて課税時期に賃貸されていたと同視し得ることを要する。
2構造上区分された複数の独立部分からなる家屋の一部が課税時期に賃貸されていない場合において,賃貸されていなかった各独立部分が賃貸されていない期間が最も短い場合でも5か月であることなど判示の事情の下では,上記各独立部分は,財産評価基本通達26(注)2にいう「継続的に賃貸されていた各独立部分で,課税時期において,一時的に賃貸されていなかったと認められるもの」に当たらない。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/863/086863_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=86863