【労働事件:地位確認等請求控訴事件(原審・東京地方裁 判所平成26年(ワ)第27214号,同第31727号)/東京高裁/平28・11・ 2/平28(ネ)2993】分野:労働

事案の概要(by Bot):
本件は,控訴人を定年により退職した後に,控訴人との間で期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契約」ともいう。)を締結して就労している従業員(以下「有期契約労働者」という。)である被控訴人らが,控訴人と期間の定めのない労働契約を締結している従業員(以下「無期契約労働者」という。)との間に不合理な労働条件の相違が存在すると主張して,主位的に,当該不合理な労働条件の定めは労働契約法20条により無効であり,被控訴人らには無期契約労働者に関する就業規則等の規定が適用されることになるとして,控訴人に対し,当該就業規則等の規定が適用される労働契約上の地位に在ることの確認を求めるとともに,その労働契約に基づき,当該就業規則等の規定により支給されるべき賃金と実際に支給された賃金との差額及びこれに対する各支払期日の翌日以降支払済みまで商事法定利率年6パーセントの割合による遅延損害金の支払を求め,予備的に,控訴人が上記労働条件の相違を生じるような嘱託社員就業規則を定め,被控訴人らとの間で有期労働契約(嘱託社員労働契約)を締結し,当該就業規則の規定を適用して,本来支払うべき賃金を支払わなかったことは,労働契約法20条に違反するとともに公序良俗に反して違法であるとして,控訴人に対し,民法709条に基づき,その差額に相当する額の損害賠償金及びこれに対する各賃金の支払期日以降の民法所定の年5パーセントの割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。原判決は,被控訴人らの各主位的請求をいずれも認容したので,これを不服とする控訴人が,原判決を取り消し,被控訴人らの各主位的請求及び各予備的請求をいずれも棄却することを求めて,控訴した。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/961/086961_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail6?id=86961