【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平24・11・29/平23(行ケ)10415】原告:X/被告:新日鉄マテリアルズ(株)

裁判所の判断(by Bot):
当裁判所は,原告の主張に係る取消事由はいずれも理由がなく,審決に違法はないものと判断する。その理由の詳細は次のとおりである。
1認定事実
(1)本件明細書・当初明細書の記載内容
ア本件明細書の記載内容
特許請求の範囲の記載は,前記第2,2(1)のとおりであり,本件明細書の記載は次のとおりである。なお,【0030】は,別紙のとおりである。「【発明の詳細な説明】【0001】【発明の属する技術分野】本発明は,無鉛ハンダ合金に関するものであり,特に半導体基板やプリント基板等の電子部材における電極のハンダバンプに好適なハンダ合金及びハンダボールである。更に該ハンダ合金を用いたハンダバンプを有する電子部材に関するものである。」【0010】【発明が解決しようとする課題】電子部材用鉛フリーハンダ,特に電子部材用鉛フリーハンダボールにおいて,接合信頼性,特に耐衝撃信頼性,耐落下信頼性で重要になる点は,ハンダ材料の延性である。従来Sn−Ag共晶組成,Sn−3.5AgやそのSn−Ag共晶組成近傍のSn3.5Ag−0.7Cuでは,延性が優れていることが知られている。更にはSn−Ag−Cu三元共晶組成であるSn−