【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平24・12・13/平23(行ケ)10339】原告:X/被告:花王(株)

裁判所の判断(by Bot):
1取消事由1(サポート要件〔特許法36条6項1号〕違反についての認定,判断の誤り)について
(1)本件特許発明1の課題の誤認につきア本件明細書には,以下の記載がある。
(ア)【技術分野】【0001】本発明は,食塩含有量が低いにもかかわらず塩味のある液体調味料に関する。
(イ)【背景技術】【0002】醤油に代表される液体調味料は,日本料理だけでなく,各種の料理になくてはならない調味料として広く使用されている。一方,食塩の過多な摂取は,腎臓病,心臓病,高血圧症に悪影響を及ぼすことから,あらゆる飲食品が低食塩化されており,代表的なものとして減塩醤油が挙げられる。そして,減塩醤油は食塩含有量が9w/w%(判決注:質量パーセント)以下と定められている。【0003】このように食塩の摂取量を制限するには減塩された液体調味料の使用が望ましい。しかし,減塩された液体調味料は,食塩含有量が低いことから,いわゆる塩味が十分感じられず,味がもの足りないと感じる人が多い。そのため食塩の摂取量制限が勧められている割には,減塩された液体調味料は普及しておらず,減塩醤油は使用量が増加していない。【0004】液体調味料の味のもの足りなさを改良する手段としては,様々な取り組みがなされている。例えば,減塩醤油においては,食塩代替物として塩化カリウムを使用す
13る方法があるが,同時に使用するクエン酸塩の味の影響や,糖アルコールにより塩味もマスキングされてしまうという問題点がある。……
(ウ)【発明が解決しようとする課題】【0006】これら従来の減塩された食品の風味を改良する取り組みは,それぞれ一定の効果を上げているが,未だ十分とはいえない。特に食塩含有量の低下と塩味の両立という点で十分とはいえない。本発明の目的は,食塩含有量が低いにもかかわらず塩味のある,液体調味料を提供することにある。(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20121220102829.pdf



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